解体してわかった「中身が真っ青」の異常事態
これまで数百頭のイノシシの解体をおこなってきた専門家は、今回の発見に驚きを隠せませんでした。
「ものの例えではなく、本当にネオンのように青い、ブルーベリーみたいな青さなんです」と話します。
異常を感じた専門家はすぐに州当局へ報告し、カリフォルニア州魚類野生生物局(CDFW)が調査に乗り出しました。
【青いイノシシの画像一覧がこちら】
その結果、青色の原因として浮上したのが、農地などで使われる殺鼠剤(さっそざい、ネズミやリスの駆除用の毒)に含まれる「ジファシノン(diphacinone)」でした。
この化合物を含む毒餌は、製品として識別しやすいように青く着色されていることが多く、小動物の体内に入ったあと、それを食べた大型動物の体内にまで色素が移行してしまう場合があります。
恐ろしいのは、体の中に毒が残っていたにもかかわらず、イノシシ自身は普通に動き回っており、外見からはほとんど異常が分からなかったことです。
解体して初めて、「中身がネオンブルー」という異常が露呈しました。
CDFWによると、このような殺鼠剤が体内に取り込まれると、脂肪を中心に肉が青く染まるケースがあるといいます。
過去の研究では、検査した野生イノシシのおよそ8.3%から、何らかの殺鼠剤の残留が見つかったとの報告もあり、こうした「汚染された野生肉」は決して完全なレアケースとは言えません。
このため、州当局は狩猟者や地元住民に対して、
・青く変色した肉や脂肪を見つけたら、絶対に食べないこと
・その場で廃棄するのではなく、当局に連絡し報告すること
を強く呼びかけています。

























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