ゲームの終わりは、ただの「遊び終わり」ではない
ゲームという言葉を人は区別して使いませんが、現代のゲームは、古来から続くゲームとは概念が異なり、単に得点を競うだけの娯楽ではありません。
特にロールプレイングゲーム(RPG)や物語性の強いゲームでは、プレイヤーは何十時間もかけてキャラクターを育て、仲間と旅をし、物語の選択に関わっていきます。
その体験は、映画を観るよりも、長編小説を読むより深くなりやすく、もはやその世界に転生して体験したような感覚に近くなります。
そのため、ゲームのエンディング後は「クリアできて嬉しい」という達成感だけで終わらないことがあります。
プレイヤーは、長く滞在していた世界から急に現実へ戻されたような感覚に陥りやすく、親しんできた登場人物や音楽、街並み、戦いの記憶が、しばらく頭から離れなくなります。
研究チームは、このようなゲームクリア後の空虚感が、RedditやDiscordなどのオンラインコミュニティで広く語られていることに注目しました。
しかし、これまでその感覚は主に「ゲーマーあるある」として共有されるだけで、心理学的に調査されたことはあまりありませんでした。
そこで研究チームは、成人ゲーマーを対象にした2つの調査を通じて、この現象を定量的に評価する新しい心理測定ツール「P-GDS」を開発し、その有効性を検証しました。
第1研究では、最近「自分にとって重要なゲーム」を終えた210人のプレイヤーを対象に、P-GDSの初期版をテストしました。
たとえば、終えたゲームの場面を何度も思い返すか。
ゲームの終わりを受け入れにくいと感じるか。
もう一度そのゲームを遊び直したくなるか。
ほかのゲームやメディアを楽しみにくくなるか。
こうした質問への回答を集めることで、研究チームはゲームクリア後の心の動きをより客観的に調べようとしたのです。
研究チームは、この最初の調査で、どの質問がこの現象をうまく捉えられるかを調べました。
第2研究では、別の成人ゲーマー163人を対象に、17項目に絞られた最終版P-GDSがきちんと機能するかを確認しました。
研究チームはこうした調査から、「ゲームを終えた後に、どのくらい空虚感や喪失感を抱いているか」を、数値として捉えることに成功したのです。




























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