「9歳、32歳、66歳、83歳」──脳が静かに線路を切り替える年齢 - ナゾロジー

「9歳、32歳、66歳、83歳」──脳が静かに線路を切り替える年齢
「9歳、32歳、66歳、83歳」──脳が静かに線路を切り替える年齢 Fig.6c は、「脳配線の一生」を一本の道として描き、その道の途中にある4つの曲がり角がどれくらい“強いカーブ”なのかをまとめて見せている図です。3次元の空間の中に、年齢とともに変化する脳ネットワークの状態が線のように伸びていて、その線上に9歳・32歳・66歳・83歳の位置に黒い球が置かれています。これが4つの転換点で、「ここで脳の配線パターンの進む向きが変わっている」という印です。その横には、それぞれの転換点ごとに小さな表が並んでいて、「Direction」はどれだけ多くの指標で“増える→減る”のように関係の向きがひっくり返ったか、「PCA」はまとめて見たときに前後の時代の平均的な配線パターンがどれくらい違うか、「Trajectory」は曲線の形そのものが前の時代と次の時代でどれくらい違うかを示しています。数字が大きいところ、★印が多いところほど「ここは本当に大きな曲がり角ですよ」という意味で、図全体を見ると32歳のところが3つの指標すべてで特に大きく、9歳と66歳は性質の異なる中くらいのカーブ、83歳は比較的おだやかなカーブとして描かれています。つまりFig.6cは、「脳の配線の旅路には4つの節目があるが、その中でも32歳がいちばん強く進路を変えるポイントだ」ということを、ひと目で分かるように整理した“まとめ図”になっています。83 歳あたりは「勾配(曲がり方)」は確かに鋭いですが、 複数の指標をまとめて見ると、ネットワーク全体の路線変更としては32歳がもっとも大きくなっています。/Credit:Topological turning points across the human lifespan

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