私の「赤」はあなたの「赤」と同じだった - ナゾロジー

私の「赤」はあなたの「赤」と同じだった
私の「赤」はあなたの「赤」と同じだった こちらは各個人がどのように色を感じるかという主観的な体験(クオリア)をどのようにして数値化し、さらにそれらの体験の「構造」を比較する全体の流れを示す図です。 まず、左側の部分では、各参加者に「この色とこの色はどれくらい似ているか」といった感覚を報告してもらい、その回答から各自の色体験がどのように配置されているかを「クオリア構造」として抽出します。ここでは、実際の色の名前や物理的な波長ではなく、あくまで「似ている・似ていない」という主観的な感覚が重要です。 次に、右側の部分では、こうして得られた複数の個人のクオリア構造を、外部のラベル(「赤」「青」など)に頼らずに、内部の類似関係だけをもとに合わせる(アラインメントする)手法が示されています。つまり、たとえばある人のクオリア構造において「赤」がどの位置にあるかと、別の人のそれがどこにあるかを、自動的に最適な対応関係としてマッピングし、両者の体験の共通性や違いを定量的に評価するという流れです。 この図は、従来の「赤は赤」と決め打ちして比較する方法と比べ、主観的な感覚そのものに基づいて色体験を比較できる新しいアプローチの全体像を直感的に理解できるように示しているのです。/Credit:Genji Kawakita et al . iScience (2025)

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