地面を掘らずに遺跡を探す技術とは?
今回の発見の鍵となったのは、複数の先端技術を組み合わせた「非破壊調査」です。
まず研究チームは、ヨーロッパ宇宙機関の人工衛星「センチネル1」によるレーダーを用い、地表下の異常なパターンを広範囲に探しました。
これはいわば「宇宙から地下のヒントを探す」作業です。
続いて、興味深い地点が見つかると、今度は地上から電気抵抗トモグラフィー(ERT)という手法を使って詳しく調査します。
地面に電極を並べて電流を流し、土やレンガなど物質ごとの電気の通しやすさの違いを利用して地下構造を立体的に再現する方法で、「地下のCTスキャン」とも呼ばれています。
この2段階のアプローチにより、研究者たちは地表から約3メートルまでの浅い層にローマ時代やプトレマイオス朝の遺物層を確認し、そのさらに下、深さ3〜6メートルの位置に、明確な形を持つ大規模構造を検出しました。
【地下レーダー探査と、発見された構造物の想像図はこちら】
従来であれば、この深さまで掘り進めるには大量の土砂の除去や地下水への対処が必要で、膨大な時間と費用がかかっていました。
しかしこの方法なら、掘る前に「何があるか」をかなり正確に把握できるのです。
実際に掘ってみると…予測は的中
とはいえ、スキャンだけでは確証にはなりません。
そこで研究チームは、約10メートル四方の小規模な試掘を行いました。
その結果、スキャンで示された位置から、日干しレンガの壁や宗教的な遺物が実際に見つかったのです。
つまり、衛星と地上スキャンによる「見えない地図」は、かなり正確だったことが確認されました。
ブト遺跡は数千年にわたり建設と破壊を繰り返してきたため、複数の時代の層が重なっています。
特に古い層は厚い泥や後代の遺構に覆われており、これまで十分な調査が難しい場所でした。
今回検出された構造物は、約2600年前のサイス朝時代に属する可能性が高く、その規模と形状から、研究者たちは墓または神殿の一部ではないかと考えています。
ただし現時点では完全な発掘が行われていないため、確定的な結論には至っていません。
それでも、この手法によって「どこに重要な遺構が眠っているか」を事前に特定できることは、考古学にとって大きな前進です。
























この技術、地震予知に使えませんか?
膨大なデータが必要とは思いますが?
これは、例の三大ピラミッド下の600メートルの巨大円柱の存在も真実味が少し出てきましたね。