砂漠に点在していた直径80メートル級の円形墓
今回の発見は、つるはしで砂を掘り返すところから始まったわけではありません。
研究チームは、スーダン東部の広大な砂漠地帯を対象に、長年にわたって衛星画像を使ったリモートセンシング調査を進めてきました。
調査対象となったアトバイ砂漠は、ナイル川と紅海のあいだに広がる地域で、現在では乾燥した荒野が広がっています。
研究者たちは、Google Earthなどの衛星画像を用いて、地表に残る円形構造や石積みの痕跡を一つずつ確認。
その結果、アトバイ砂漠の広範囲に、巨大な円形の埋葬施設が数多く点在することが分かったのです。
【衛星で発見された実際の画像がこちら】
特徴は、大きな円形または楕円形の囲い壁を持ち、その内部に人間や動物が埋葬されている点です。
中には直径80メートルに達するものもあり、単なる小さな墓穴ではなく、明らかに共同体が労力をかけて築いた記念碑的な構造物でした。
すでにエジプトやスーダンの砂漠では、こうした円形墓の発掘例がわずかに知られていました。
しかし今回、260基もの未知の集団墓地が確認されたことで、それらは孤立した奇妙な遺跡ではなく、広大な砂漠に広がっていた共通の埋葬文化だった可能性が高まりました。
発掘された少数の例からは、炭素年代測定や土器の情報が得られています。
それによると、この墓を築いた人々は、おおよそ紀元前4000〜3000年頃に生きていました。
これは、エジプトでファラオの王国が形づくられる少し前の時代にあたります。
ただし、彼らは都市に暮らし、農耕を営んでいたエジプト人とは異なります。
砂漠に暮らし、家畜の群れとともに移動していた、サハラの遊牧民だったと考えられています。



























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