コンテンツは増えているのに、年々人の退屈レベルは増加している
誰しもTVのリモコンを持って、チャンネルを次々に切り替えていくことがあるでしょう。
同じように動画再生を途中で切り上げてYouTubeの関連動画を次々にクリックすることもあるはずです。
また1つの動画を見る場合でも、シークバーを操作し、動画をスキップしながら見る人も少なくないでしょう。
TVに関してはザッピングという言葉もありますが、タム氏ら研究チームは、ネットの動画視聴も含めたこの行為を「デジタル・スイッチング(digital switching)」と呼んでいます。
私たちは、「短時間で複数のコンテンツをチェックし、より効率的に自分を楽しませる」目的で、これを行います。
しかし実際、チェンネルを次々に切り替えている時、またその後の私たちの気持ちはどうでしょうか。
結局、ため息をつきながらリモコンを置くことの方が多いのではないでしょうか。
これまでの調査で、2008年から2020年にかけて、若者の間で退屈レベルが増加していることが示唆されています。
無料ゲームや無料動画など、いつでも自由に楽しめるデジタルコンテンツの数は時間とともにどんどん増えているのに、それと逆行するように人々の退屈さが増しているというのはどういうことなのでしょうか?
この疑問に答えるため、タム氏ら研究チームは、次々とチャンネルを変える行為と退屈の関連性を調査することにしました。