精子の“古代エンジン”は単細胞生物時代のものだった - ナゾロジー

精子の“古代エンジン”は単細胞生物時代のものだった
精子の“古代エンジン”は単細胞生物時代のものだった この図は、「その精子のコア部品セットが、進化のどのタイミングでまとめて作られたのか」を、家系図のような進化の木の上に描いた図です。背景には、菌類や単細胞生物、動物などが枝分かれしていく「進化の系統樹」が描かれています。その一つ一つの分かれ目(祖先の段階)について、「ここで精子コアの遺伝子がどれだけ増えたか」を数えたのがこの図です。すると、動物が生まれるより前の「動物に近い単細胞祖先」のところで、とび抜けて大きな山が立っていることがわかります。これは、その時代に「泳ぐ」「エネルギーを作る」「信号をやりとりする」など、精子で重要になる機能を持つ遺伝子が一気に増えたことを意味します。最後のパネルでは、進化の木そのものが色付きになっていて、色の濃い枝ほど「精子コアの拡張」が大きかった場所です。ここを見ると、まさに動物が現れるより前の単細胞の段階で、精子のための道具箱がかなり出来上がっていたことが一目でわかります。たとえると、「家(多細胞動物)が建つ前に、工具セット(精子ツールキット)だけ先にそろってしまった」という状況がわかるでしょう。/Credit:The origins and molecular evolution of sperm

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