重力が曲げるのは空間だけじゃない?量子エントロピーへの挑戦 - ナゾロジー

重力が曲げるのは空間だけじゃない?量子エントロピーへの挑戦
重力が曲げるのは空間だけじゃない?量子エントロピーへの挑戦 この図は、Fermi正規座標系を図示した模式図です。 図の中央には、実験室として機能する観測者の世界線がγとして描かれています。 この世界線γは、観測者が時空をどのように辿っているかを示しており、その周囲には各時刻で定義される局所的な「休止空間」(local rest space)があります。 これらの局所休止空間は、時空の曲がりによって一見バラバラに見えますが、Fermi正規座標(τ, x₁, x₂, x₃)を用いることで、一つの連続した座標系として統一的に扱うことができます。 また、図中には量子系の世界線がαとして示されており、αは観測者の休止空間ℛ内を移動します。 αとγの交点は、観測者が量子系に対してエネルギー測定などの操作を行うタイミングを意味しており、このとき局所的な平坦性を活かして標準的な量子力学の手法を適用できるのです。 このように、FIG1は、曲がった時空においても、観測者の世界線γを中心に局所的な実験室を構築し、その中で量子系αの振る舞いを正確に記述するための座標系の概念を視覚的に示しています。 この模式図は、後の解析で重力や時空の曲がりが量子のエントロピー生成にどのように影響するかを理解する上で非常に重要な役割を果たします。/Credit:Marcos L. W. Basso et al . Physical Review Letters (2025)

量子論のニュースquantum news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!