観測不能と言われた弦理論を宇宙実験場へ - ナゾロジー

観測不能と言われた弦理論を宇宙実験場へ
観測不能と言われた弦理論を宇宙実験場へ 宇宙という巨大なビリヤード台で二つの超重量キューボールがニアミスする“スローモーション映像”だと想像してください。左上から突進するブラックホール m₁ と右下から逆方向に飛ぶ m₂ は、ギリギリ衝突を避けつつ互いの重力で強烈にカーブをかけ合い、最接近点 b を境に方向を急旋回します。このとき二つの天体は、まるで池に石を落とした瞬間のように時空へ波紋——重力波——を一気に放ち、図の中央ではその波紋が虹色の渦となって描かれています。赤やオレンジの濃い色は「ここで大量のエネルギーが放射された」ホットスポットを示し、外側へ行くほど色が薄まり波が弱まっていく様子が読み取れます。急ブレーキを踏んだ車が反動で跳ね返るように、重力波を吐き出した反作用で m₂ は図中の矢印方向へスピンアウトし、これがリコイル(蹴り返し)速度です。/Credit:Mathias Driesse et al . Nature (2025)

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