海中ドローン時代の幕開け!超大型無人潜水艦「エクスカリバー」の実験が行われる

「XV-Excalibur(エクスカリバー)」は、イギリス・プリマスに本拠地を持つ造船企業「MSubs」によって開発された超大型無人潜水艦(XLUUV:Extra Large Uncrewed Underwater Vehicle)です。
全長12メートル、幅2メートル、排水量19トン(大きさを表す。潜水艦によって押しのけられる水の重量)のこの機体は、第二次世界大戦時に使用されたX-Craftという小型潜水艦とほぼ同じサイズですが、その中身はまったくの別物です。
有人潜水艦とは異なり、乗員を乗せるための生活空間や生命維持装置は一切不要。
そのため、内部にはセンサー、監視装置、任務用機材を隙間なく詰め込むことができます。
今回のエクスカリバーは兵器を搭載していませんが、欧州で最も先進的な無人潜水艦と評価されています。
その目的は、対潜水艦戦(敵の潜水艦を探知・追跡)、海底の軍事インフラを調査・防衛・妨害、監視・偵察(敵の活動を水中から探知しリアルタイムでデータを収集)などです。
これらの任務は、いずれも乗員の命を危険に晒す必要がない無人潜水艦だからこそ可能になります。

特に、戦争の舞台が空から海底にまで広がる現代において、深海ドローンの重要性はますます高まりつつあります。
実際、世界中の軍が今注目しているのが「海底戦」です。
私たちが日々利用するインターネット通信は、世界中に張り巡らされた海底ケーブルによって繋がれています。
つまり、これらを破壊・防衛する能力も、次世代の覇権を左右するのです。
とはいえ現段階では、このエクスカリバーの航続距離や推進方式などは軍事機密扱いとなっており、詳細は明かされていません。
この”謎の多さ”も、未来兵器としての注目を集めることとなっています。
では、今回の遠隔操作実験はどれほど画期的で何を知ることができるのでしょうか?