【2025年版】生命の驚異を感じる生物学ニューストップ7

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【2025年版】生命の驚異を感じる生物学ニューストップ7

2025.12.31 21:00:59 Wednesday

2025年も多くの興味深い生物学の発見が行われました。

そこで今回はその中でも特に異色なものをランキング形式でお届けしたいと思います。

謎のランキングには「100年以上正体が謎だったY幼体」や「釣り糸に使うナイロンが実は素早く生分解されていたこと」をはじめ、多くの興味深いトピックを揃えています。

第7位:甲殻類からナメクジ状に変形する謎生命「Y幼体」の遺伝子解析結果が発表

甲殻類からナメクジ状に変形する謎生命「Y幼体」の遺伝子解析結果が発表
甲殻類からナメクジ状に変形する謎生命「Y幼体」の遺伝子解析結果が発表 / Credit: Niklas Dreyer

「Y幼生」と呼ばれる生き物をご存じですか?

一見するとオタマジャクシのような小さな甲殻類の幼生で、日本を含む世界中の海でプランクトンとして見つかる甲殻類の赤ちゃんです。

ところがこの「Y幼生」は発見から100年以上過ぎているのに、成体(大人の姿)がいまだに発見されていないのです。

しかしデンマークのコペンハーゲン大学を中心とした国際研究チームが行った最新の遺伝情分析によって、Y幼生はフジツボ類そのものではないものの、それに近い親戚だと分かりました。

さらに驚くべきことに、Y幼生は特殊な刺激によって体がドロドロに溶け、ナメクジのような形態に変化することも確認されました。

なぜY幼生は甲殻類の姿を捨てて奇妙なナメクジ型に変身してしまうのでしょうか?

研究では、遺伝子解析を行いY幼体の正体が寄生性フジツボに似た種であり、ナメクジ状への変形が宿主への寄生の過程で行われていることも示されています。

寄生するために体をより単純な形へ変えるのは非常に興味深い現象です。

甲殻類からナメクジ状に変形する謎生命「Y幼体」の遺伝子解析結果が発表

次ページ第6位:「ナイロンの釣り糸」が海で生分解することを発見:実は急速に溶けていた

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