【2025年版】生命の驚異を感じる生物学ニューストップ7

biology

【2025年版】生命の驚異を感じる生物学ニューストップ7 (3/7)

2025.12.31 21:00:59 Wednesday

前ページ第6位:「ナイロンの釣り糸」が海で生分解することを発見:実は急速に溶けていた

<

1

2

3

4

5

6

7

>

第5位:ウニは全身が「脳」でできた動物だった

ウニは全身が「脳」でできた動物だった
ウニは全身が「脳」でできた動物だった / Credit:Canva

ドイツのベルリン自然史博物館(MfN)を中心に行われた研究によって、ウニの体はまるごと一つの「巨大な脳」だという驚きの結果が報告されました。

研究チームが地中海に暮らすヨーロッパムラサキウニを詳しく調べたところ、本来なら頭部に集中するはずの神経や感覚に関わる遺伝子が、ウニの場合は体じゅうの表面で活発に働いていることが分かったのです。

反対に、胴体として働く遺伝子は内臓だけでひっそりと活動していました。

つまりウニの体は、「脳」のような情報処理を行う神経が体全体に広がり、胴体らしいものはほとんどない、という極端な構造をしているのです。

この状態を研究者は「全身脳(all-body brain)」と表現し、脳がないと考えられてきたウニが、実は体全体で脳のような働きをしていることを示唆しています。

またこの結果は「脳といえば頭」という私たちの常識を軽やかに飛び越え、神経系の進化に新しいヒントを与えてくれるかもしれません。

ウニには人間のような脳がないはずなのに、なぜこんな奇妙な仕組みが生まれたのでしょうか?

ウニは全身が「脳」でできた動物だった

次ページ第4位:子どもの性別は「偶然」じゃなかった──母親ごとの偏りを発見

<

1

2

3

4

5

6

7

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

スマホ用品

生物学のニュースbiology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!