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ヘビが1年も断食できる理由は遺伝子にあった / Credit:Canva
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ヘビが1年間「何も食べず」に過ごせる理由が判明

2026.02.09 11:30:19 Monday

ヘビといえば、獲物を丸呑みするイメージがあります。

一方で、ある種のヘビでは1年間近くほとんど何も食べずに生き続けることも知られています。

それなのに、衰弱してしまうわけでもなく、次の食事のときには巨大な獲物を丸呑みしてしまいます。

この極端な生活を支える体の仕組みについて、ポルトガルのポルト大学(University of Porto)の研究チームが、爬虫類のゲノム解析から手がかりを見つけました。

どうやら、空腹のサインを出す代表的なホルモンの仕組みを、ヘビたちは「手放して」いたのです。

この研究は2026年2月4日付の『Open Biology』に掲載されています。

Some Snakes Can Go A Whole Year Without Eating. Now We Know How https://www.iflscience.com/some-snakes-can-go-a-whole-year-without-eating-now-we-know-how-82493
Ghrelin and MBOAT4 are lost in Serpentes https://doi.org/10.1098/rsob.250162

ヘビの空腹ホルモンの遺伝子は失われたいた

多くの動物では、食事の間隔が空くと「そろそろ食べたほうがいいよ」と体に知らせる仕組みがあります。

その中心にいるのが、胃で作られるグレリン(ghrelin)というホルモンです。

グレリンは主に、「脳に働きかけて食欲を高める」「空腹のときに、脂肪をエネルギーとして使うよう体を調整する」よう働きます。

しかしヘビは、多くの時間を「じっと待ち伏せして動かない」ことで過ごします。

中には、何カ月も、条件によっては1年近くも獲物を口にしない種もいます。

研究チームはそこで、「ヘビは本当に他の動物と同じようにグレリンを使っているのか」「そもそもグレリンの仕組み自体が違うのではないか」と考えました。

そこで彼らは、ヘビ、カメレオン、トカゲ(トゲオアガマ類を含む)、カメ、ワニなど、計112種の爬虫類のゲノム(全遺伝情報)を詳しく調べました。

注目したのは、グレリンそのものを作る遺伝子と、グレリンを「働ける形」に変えるための酵素MBOAT4の遺伝子です。

コンピュータ解析を使い、それぞれの種でこれらの遺伝子が、きちんと残っているのか、途中で壊れてしまっているのか、あるいは完全に失われているのかを比較していきました。

その結果、ヘビではグレリンの遺伝子が見つからないか、見つかっても断片的で機能していないことが分かりました。

さらに、グレリンを活性化させるMBOAT4も同じように失われていました。

同様の現象は、カメレオンやガマトカゲ属といった、待ち伏せ型であまり動かない生活をする爬虫類でも確認されました。

それでは、より詳しい点を次項で見ていきましょう。

次ページ空腹ホルモンの喪失は、ヘビの待ち伏せ戦略にぴったり

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