「早く生きて若く死ぬ」がモットー
ラボードカメレオンはマダガスカル南西部の低地林に分布する島の固有種です。
全長はオスが約23〜31センチ、メスが約15〜25センチで、オスには鼻先に特徴的なツノが生えています。
彼らの生態の基本となるのは「早く生きて若く死ぬ(Live fast die young)」です。
ラボードカメレオンはマダガスカルの雨季が始まる11月になるといっせいに卵から孵化します。
これはどの個体もほとんど同じタイミングです。
そして独ゲオルク・アウグスト大学ゲッティンゲン(GAUG)の研究によると、ラボードカメレオンは急速なスピードで成長し、生後わずか2カ月で性成熟に達して大人となります。
さらに交尾を終えた後、これまた急速に老化が進行し、3月の雨季の終わりまでにオスメス全ての個体が全滅するのです(Scientific Reports, 2017)。
それに続く4月〜10月の間、地上にはラボードカメレオンが一切見当たらなくなることから、研究者らは「毎年決まった時期に絶滅状態に陥っている」と評します。
では、この間に彼らはどのようにして種としての命を繋いでいるのでしょうか?