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ヴォイニッチ手稿は「暗号」で書かれた可能性が浮上

2026.01.05 17:00:30 Monday

世界には、長年にわたって研究者たちの好奇心をかき立てながら、いまだ正体を明かさない奇書がいくつか存在します。

その中でも「世界で最も謎めいた写本」と呼ばれてきたのが、ヴォイニッチ手稿です。

意味不明な文字列と奇妙な挿絵に満ちたこの手稿は、100年以上にわたって解読が試みられてきましたが、いまだ決定的な答えは得られていません。

そんな中、この不可解な文書が「暗号」によって作られた可能性を示す最新研究が注目を集めています。

研究の詳細は2025年11月26日付で科学雑誌『Cryptologia』に掲載されました。

Mysterious Voynich manuscript may be a cipher, a new study suggests https://www.livescience.com/archaeology/mysterious-voynich-manuscript-may-be-a-cipher-a-new-study-suggests Is This How The Voynich Manuscript Was Made? A New Cipher Offers Fascinating Clues https://www.iflscience.com/is-this-how-the-voynich-manuscript-was-made-a-new-cipher-offers-fascinating-clues-81786
The Naibbe cipher: a substitution cipher that encrypts Latin and Italian as Voynich Manuscript-like ciphertext https://doi.org/10.1080/01611194.2025.2566408

謎の奇書「ヴォイニッチ手稿」とは何か?

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ヴォイニッチ手稿/ Credit: ja.wikipedia

ヴォイニッチ手稿は、15世紀初頭に作られたと考えられている未解読の写本です。

放射性炭素年代測定により、使用されている羊皮紙は1404年から1438年頃のものであることが判明しています。

写本は、正体不明の文字体系でびっしりと埋め尽くされており、そこに描かれている挿絵もまた謎だらけです。

見慣れない植物、天文や占星術を思わせる図、浴槽のようなものに浸かる裸の女性たち、そして意味不明な構造物が次々と現れます。

これらの図像は何を意味しているのか、あるいは意味を持たない装飾なのか、その点すら意見が分かれています。

1912年、この写本は古書収集家ウィルフリッド・ヴォイニッチによって世に知られるようになりました。

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手稿を発見したウィルフリッド・ヴォイニッチ/ Credit: ja.wikipedia

現在はイェール大学のバイネッキ貴重書・写本図書館に所蔵され、誰でも高精細画像で閲覧できるようになっています。

最大の謎は、本文に使われている「ヴォイニッチ文字」です。

「単なるデタラメな記号の羅列であれば、ここまで規則的な構造は生まれないはずだ」と指摘する研究者もいます。

実際、文字の出現頻度や単語の長さには、自然言語に似た統計的特徴が見られます。

一方で、どの既知言語にも当てはまらず、決定的な解読に至った例はありません。

そのため、これまで提唱されてきた仮説は多岐にわたります。

未知の言語で書かれた文書、複雑な暗号文、中世の錬金術書、あるいは意図的に作られた偽書。

ヴォイニッチ手稿は、そのどれであっても不思議ではない状況にあり続けてきました。

次ページ謎を解く鍵になる「ナイッベ暗号」とは?

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