109年前のボトルメッセージが発見――1世紀遅れの母親への手紙
109年前のボトルメッセージが発見――1世紀遅れの母親への手紙 / Credit: Debra Brown/Australian Broadcasting Corporation
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109年前のボトルメッセージが発見――1世紀遅れの母親への手紙

2025.11.18 18:00:48 Tuesday

第一次世界大戦中にオーストラリア兵士が海に投じたメッセージボトルが約109年の時を経て、現代の家族のもとに届けられました。

西オーストラリア州ワートンビーチで見つかった瓶は、厚手のガラスと砂丘という「天然の金庫」に守られ、海と時間の荒波をくぐり抜けて生き延びていたのです。

手紙には何が書かれていたのでしょうか?

A 109-Year-Old Message in a Bottle Surfaces on Australian Beach, Here’s What Was Inside https://dailygalaxy.com/2025/11/message-bottle-surfaces-beach-what-inside/

浜辺で拾ったボトルメッセージは109年前のものだった

浜辺で拾ったボトルメッセージは109年前のものだった
浜辺で拾ったボトルメッセージは109年前のものだった / Credit:Canva

誰かが書いたボトルメッセージを拾ったことが切欠で冒険が始まる・・・

子どもの頃、一度はそんな妄想をしたことがある人も多いはずです。

そうでなくとも映画や漫画の中で“未来の誰か”に思いを託すシーンを見て、ちょっとだけ真似したくなったりした人も多いはずです。

しかし実際には波と風の過酷な影響で無事発見されることは極めて稀です。

実際、歴史上ボトルメッセージが発見された例は世界的にも数えるほどしかありません。

例えば、1886年に投じられたボトルメッセージが132年後の2018年に西オーストラリアで見つかったケースが知られておりギネスによって世界最古のボトルメッセージとされています。

またオーストラリア戦争記念館が収蔵するボトルメッセージ全体はわずか3例しかなく、大半の瓶は割れてしまうか栓が抜けて沈没し、あるいは砂丘に埋もれたままだと考えられます。

しかし今回奇跡的に、西オーストラリア州のエスペランス近郊ワートンビーチで、1916年8月に書かれた兵士の手紙が入った瓶が見つかりました。

発見された瓶は炭酸飲料用の厚手のガラス瓶で、内部には1916年の日付と兵士の署名がある鉛筆書きの手紙が2通収められていました。

2025年になって冬の嵐による海岸浸食で砂中の瓶が表面に出たとみられ、浜辺の清掃活動中に発見されました。

瓶から取り出された2通の手紙には、第一次大戦へ出征する若い兵士のメッセージが残されていました。

ひとつはマルコム・ネビルさん(当時27歳)が綴った母親への手紙であり、もう一つは同じ船に乗り合わせていたウィリアム・K・ハーリーさん(当時37歳)によるものです。

次ページ手紙の中に書かれていた言葉

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