「見る感染防御」と未来の応用 - ナゾロジー

「見る感染防御」と未来の応用
「見る感染防御」と未来の応用 図のfとhは、「病気のアバター(仮想空間で“明らかに具合が悪そうな人の顔”)を見ただけで、脳がどのように敏感に反応するか」をとても直感的に示しています。 まずfのパネルは、病気のアバターと健康なアバターを比べて、まだ遠くにいる段階での脳波の強さ(GFPという指標)がどう違うかを表しています。これを見ると、病気のアバターが近づいてくると、健康なアバターの時よりも「はるかに遠くから」すでに脳が反応し始めていることがわかります。つまり、普通の人の顔では警戒モードにならない距離でも、病気のサインを持つ人だと脳が早めに“注意のベル”を鳴らしているのです。 そしてhのパネルでは、この脳の反応が脳のどの部分で起きているのかを色で示しています。とくに頭のてっぺん付近、頭頂部のあたりが強く光っていて、ここは「パーソナルスペース」つまり「自分の身の回りの安全地帯」を見張っている部分です。つまり、病気のアバターがまだ遠くにいるだけでも、脳は「この人は危ないかもしれない」と、すでに自分の周りのバリアを意識し始めていることが読み取れます。 このように、図のfとhは「まだ触れてもいないのに、病人を“見るだけ”で脳が敏感に反応し、防御のスイッチを先回りで入れている」示しています。/Credit:Neural anticipation of virtual infection triggers an immune response

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