ゴロゴロはネコにも飼い主にも「健康効果」がある
では、ネコたちはなぜゴロゴロと鳴くのでしょうか?
この答えはいくつかあって一つに定まっていませんが、一般的には、満足感を示すためという説が有力です。
気分がいいときやお腹が満たされているときに、ゴロゴロと鳴くことはよくあります。
しかし、空腹や緊張時にもゴロゴロ鳴くことはあるので、一概にそうとは言えません。
これと別に、生体音響学者のエリザベス・フォン・ムゲンタラー(Elizabeth von Muggenthaler)氏は「ゴロゴロ音は自己治癒の一種である可能性が高い」と指摘します。
ゴロゴロの周波数は、平均して25〜150ヘルツです。
この周波数域は、骨の成長を促進し、痛みを軽減することが過去の研究で示されています(The Acoustical Society of America, 2001)。
ネコは座りっぱなしで過ごすことが多いので、ゴロゴロ音を日常的に取り入れることで、健康的で省エネな生活を送っていると見られます。
さらに、ネコの鳴き声は、その飼い主にもプラスの健康効果を与えてくれます。
実際、ゴロゴロと鳴いているネコを撫でる飼い主は、心的に癒されるだけでなく、血圧が下がり、心臓病のリスクが減るという相関関係も示されているのです(Orthopedics, 2018)。
ということで、今年の健康増進の一環として、子猫を迎え入れるのもありかもしれません。