画像
Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
paleontology

「翼竜」を食べた「魚竜」を食べた「巨大首長竜」、驚くべき食物連鎖の化石を発見

2026.07.30 20:00:49 Thursday

40-foot-long Kronosaurus ate a 23-foot-long marine reptile who ate a pterosaur, fossil shows https://www.popsci.com/science/fossil-food-chain-australia/
Beneath the waves: Extraordinary dietary insights from a dismembered ichthyosaur from the lower Cretaceous https://doi.org/10.1016/j.gr.2026.05.014

魚竜の胃から「翼竜の顎」が見つかった

化石が見つかったのは、オーストラリア・クイーンズランド州リッチモンド近郊です。

白亜紀前期のこの地域には、オーストラリア内陸部を覆う広大な「エロマンガ海(Eromanga Sea)」が広がり、魚竜や首長竜、サメ、ウミガメなどが泳いでいました。

発見のきっかけは2019年、一般公開された化石採集地を訪れた4人のアマチュア化石ハンターが、大きな骨を拾い集めたことでした。

袋に詰められた骨は「B.O.B.」、つまり「Bag of Bones(骨の袋)」と名付けられました。

その後の発掘と600時間を超えるクリーニング作業により、B.O.B.は全長約6~7メートルの大型魚竜「プラティプテリギウス・アウストラリス(Platypterygius australis)」とされる標本だと分かりました。

画像
復元イメージ(左)と発見された化石(右)/ Credit: Matt Andrew White et al., Gondwana Research(2026)

さらに研究者たちは、魚竜の頭骨のすぐ後ろに、丸い岩石の塊がいくつも残されていることに気づきました。

この部分を壊さずに調べるため、オーストラリア原子力科学技術機構(ANSTO)の中性子イメージングを用いて内部を3D撮影。

すると岩の中から、魚の骨、ベレムナイト類などの頭足類、貝殻の破片に加えて、翼竜の下顎の断片が見つかったのです。

これらが頭骨の直後にまとまっており、複数種類の獲物が含まれていたことから、チームは岩の塊を化石化した胃内容物と判断しました。

魚竜が翼竜を摂取していたことを決定的に示す化石証拠は、世界で初めてです。

これまで魚竜の胃内容物からは、魚や頭足類だけでなく、ウミガメや鳥類なども報告されてきました。

今回の発見は、魚竜が海中の獲物だけを専門的に狙う動物ではなく、機会があれば翼竜のような空の動物まで食べる、幅広い食性を持っていた可能性を示します。

ただし、魚竜が飛んでいた翼竜を直接捕らえたとは限りません。

海面に落ちた個体や、すでに死んでいた翼竜を食べた可能性も残されています。

次ページ翼竜を食べた魚竜も「巨大首長竜」の食事になった

<

1

2

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

古生物のニュースpaleontology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!