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楽な人でいることのデメリットとは? / Credit:Canva
psychology

一緒にいて「楽な人」でいることの3つのデメリット

2026.04.20 06:30:27 Monday

あなたは「一緒にいて楽な人」でしょうか。

それは誉め言葉であり、周囲からも人気でしょう。

相手に合わせるのがうまく、感情的になりにくく、空気も読める人は、恋愛でも友人関係でも「付き合いやすい人」と見なされます。

しかし、米国の心理学者マーク・トラバース氏は、こうした「楽な人」でいることが、長い目で見ると見えにくい心理的負担につながることがあると解説しています。

彼は、相手に合わせられること自体の良さを認めつつ、それが行き過ぎたときにどんなデメリットが生まれるのか、3つの観点で教えています。

3 Downsides of Being the “Easy” Partner https://www.psychologytoday.com/us/blog/social-instincts/202604/3-downsides-of-being-the-easy-partner
Self-concept Clarity and Subjective Well-Being: Disentangling Within- and Between-Person Associations https://doi.org/10.1007/s10902-023-00646-2 The social costs of emotional suppression: A prospective study of the transition to college. https://psycnet.apa.org/doi/10.1037/a0014755

「楽な人」は”自分”が分からなくなる

まず、「一緒にいて楽な人」とはどんな人なのでしょうか。

一般には、柔軟で、相手の都合に合わせやすく、感情を荒立てず、その場を穏やかに保てる人のことです。

こうした性質は、実際には高い対人スキルでもあります。

相手の気持ちを読み、必要以上にぶつからず、場に応じて振る舞いを変えられるからです。

ただし、問題はこの態度が「必要な場面で使うスキル」ではなく、「いつでもそうしていなければならない自分」になってしまうことです。

相手に合わせることが当たり前になると、自分の感覚を確かめる機会が少しずつ減っていきます。

たとえば、どこへ行きたいか、何を食べたいか、どんな休日の過ごし方が心地よいかといった、小さな好みです。

本来なら、こうした日常の選択は自分の感覚を手がかりに決めるものです。

ところが、いつも先に相手の都合を考えていると、自分の中の「私はこれがいい」が弱くなっていきます。

ここで参考になるのが、自己概念の明確さに関する研究です。

2023年の研究では、自分の考えや感情、価値観をどれくらいはっきり捉えられているかという「自己概念の明確さ」と、主観的幸福感との結びつきが調べられました。

その結果、自己概念が明確な人ほど幸福感が高い傾向がみられ、両者が関係していることが示されています。

つまり、自分が何を感じ、何を望んでいるのかが曖昧になっていくことは、心の満足感の低さと結びつく可能性があるのです。

ここで厄介なのは、本人がそれを「問題」だと感じにくいことです。

多くの場合、それは「私は柔軟だから」「相手に合わせられるから」と前向きに理解されます。

けれども、相手に敏感である一方で、自分には鈍くなっていく状態が続くと、人生の細かな選択がだんだん「自分のもの」ではなくなっていきます。

急に自分を失うわけではありませんが、少しずつ自分の輪郭が曖昧になっていき、同時に幸福でもなくなっていきます。

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