承認待ちがモチベーションを奪う仕組み
心理学では、人間のモチベーションを説明する代表的な枠組みの1つとして、「自己決定理論」が知られています。
この理論では、持続的なモチベーションを支えるために、主に3つの心理的な欲求が重要だと考えられています。
その1:自分には物事をうまく行う力があると感じる「有能感」
その2:他者とつながり、受け入れられていると感じる「関係性」
その3:自分の行動を自分自身で選んでいると感じる「自律性」
しかし、慢性的に他人からの承認を求める習慣は、このうちの自律性を徐々に弱めてしまいます。
たとえば、新しい仕事に挑戦しようと考えたとき、家族や友人に相談すること自体は問題ではありません。
他人の意見を聞くことで、自分では気づかなかったリスクや選択肢が見えてくることもあります。
ところが、相談したうえで自分が決断することと、相手が賛成するまで決断できないことは同じではありません。
前者では、判断の中心が自分の内側にあります。
後者では、決断する権利そのものを他人の反応に預けています。
この状態が続くと、行動するためのエネルギーまで、他人の反応が示されるまで生まれなくなっていきます。
自分ではやりたいと思っていても、誰かが褒めてくれるか分からなければ始められません。
自分では正しいと思っていても、周囲が賛成してくれなければ不安になります。
そして次第に、「自分が何をしたいか」よりも「他人にどう思われるか」が、行動を決める基準になっていくのです。































