パプアニューギニア沖で新種の歩くサメを発見
今回の発見は、パプアニューギニアのミルン湾と周辺の浅海域で行われた調査の中で起こりました。
研究チームは、歩くサメ類の個体数や分布を調べるため、夜間潜水、シュノーケリング、リーフウォーキングなどを実施していました。
調査は15地域35地点で行われ、合計70回にわたる専用調査が実施されています。
新種の最初の個体は、サンシャインコースト大学のクリスティン・ダジョン博士によって手で捕獲され、慎重に調査船へ運ばれました。
その個体を見た研究チームは、すぐに体の模様が既知種とは違うことに気づきます。
決め手のひとつになったのは、茶色い体に沿って並ぶ白い短い線状の模様でした。
チームが予想していたのは、ヒョウ柄のような斑点をもつ既知の近縁種でしたが、この個体は明らかに異なるパターンを示していました。
その後の2晩で、同じ模様をもつ個体がさらに11匹見つかり、チームは測定を行って、血液や組織サンプルを採取。
そしてオーストラリアに戻って遺伝子解析を行った結果、このサメが新種であることが正式に確認されたのです。
新種「ヘミスキリウム・ダジョナエ(Hemiscyllium dudgeonae)」は、この属で2013年以来に記載された新種となります。
【新種の別の画像】
名前は、20年以上にわたってこのグループを研究してきたダジョン博士にちなんで付けられました。
今回の発見は、新種を見つけたというだけでは終わりません。
この研究では、ニューギニア島周辺にいる他の歩くサメの分布についても新しい情報が得られました。
これまでは、川や深い海のような地理的な障壁によって、それぞれの種の分布がはっきり分かれていると考えられていました。
しかし今回の調査により、パプアニューギニア東部では種ごとの分布域が重なりうることが示されました。
ただし、複数の種が同じ地点で同時に見つかる「共存」は確認されていません。
さらに、新種は生息範囲がごく狭いとみられており、生息地の劣化、漁業活動、気候変動の影響を受けやすい可能性があります。
チームは今後さらにデータを集め、IUCNレッドリストでの評価につなげたいとしています。
サメの新種が見つかることは、そう頻繁にあるわけではありません。
しかも今回のサメは、海を泳ぐだけでなく、浅いサンゴ礁を歩くように進む不思議な仲間です。
この小さな「歩くサメ」の発見は、パプアニューギニアの海に、まだ私たちが知らない進化の物語が残されていることを教えてくれます。




























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