文明が興る前の人類もコロナウィルスの被害にあっていた
文明が興る前の人類もコロナウィルスの被害にあっていた / Credit:depositphotos
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東アジアでは2万5千年前に「古代コロナウイルス」が流行していた (3/3)

2021.04.28 Wednesday

前ページ古代ウイルスの指紋からわかること

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現代の我々にどう役立つのか?

研究は現代の私たちにどう役立つのか?
研究は現代の私たちにどう役立つのか? / Credit:depositphotos

この遺伝子適応に関する発見が、現在私たちを悩ませている「SARS-CoV-2」の流行に対して、何か役に立つということはないだろうと研究者は語ります。

ウイルスに対しては遺伝的な要因よりも、社会的な制度や医療関連サービスの充実のほうがはるかに効果が高いからです。

じゃあ、この研究に何の意味があるんだ? となってしまいそうですが、こうした事実の発見は、今後発生するかもしれない危険なパンデミックを事前に予想するために役立つ可能性があります。

我々がまだ流行した事実を知らない新しい野生のウイルスを発見した際、もし、人間のDNAから過去の流行の痕跡を発見することができれば、それは今後人類を襲うパンデミックの原因になる可能性があるのです。

過去に起こっていたことは、未来でも起きる可能性があります。それはパンデミックの「早期警告システム」として使用できるかもしれません。

では、現在私たちが直面している、この厄介な「SARS-CoV-2」のパンデミックも、はるか未来の人々にDNAの痕跡から発見される日が来るのでしょうか?

エナード氏は、その可能性は低いだろうといいます。

その理由は、ワクチン接種のおかげでウイルスが人間の進化適応を推進する間もなく撲滅されてしまう可能性が高いからです。

研究者の語る通り、現在のパンデミックは、遺伝子に痕跡が残る間もなく、さっさと収束して欲しいものです。

少なくとも今回の研究が発見したような、2万年も続く流行は御免被りたいですね。

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