巨大化では「重さ」が先に破綻する:2乗3乗の法則とは?
まず想像してみてください。
犬をそのまま巨大化させていって、象と同じサイズにしたらどうなるでしょうか。
見た目は巨大な犬になりますが、実はすぐに問題が起きます。
それは体の重さの増え方です。
ここで登場するのが「2乗3乗の法則」です。
物体の大きさを単純に巨大化させていくと、次のような変化が起きます。
・体の表面や骨の太さなどは「2乗」の割合で増える
・体の体積や重さは「3乗」の割合で増える
つまり、大きくなるほど重さの増え方のほうが圧倒的に速いのです。
例えば、生物を縦・横・高さすべて2倍に拡大したとします。
すると体の重さは約8倍になります。
ところが骨や筋肉の太さは、せいぜい4倍程度しか増えません。
つまり体は8倍重くなるのに、それを支える骨の強さは4倍程度しか増えないということです。
この時点で問題は明らかです。
体重の増加が骨や筋肉の強さを追い越してしまうのです。
これが巨大生物が成立しにくい最大の理由です。

もしゴジラが映画のようなサイズで存在した場合、脚や骨にかかる負担は現実の動物の何十倍にも達すると考えられます。
そうなると歩くどころか、立っているだけで骨が耐えられない可能性すらあります。
実際、陸上動物の体の形を見ると、この問題を避けるための工夫がはっきり見えます。
ネズミや猫の脚は細いですが、象やサイの脚は非常に太く柱のようです。
これは単なる偶然ではありません。
体重が増えるほど骨の強度を確保する必要があるため、体が大きい動物ほど脚が太くなるのです。
つまり、ゴジラのような巨大生物が現実に存在するなら、映画のようなスマートな脚ではなく、巨大な柱のような脚になってしまうはずなのです。

























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