性格が孤独感を生じさせるのか、孤独感が性格を変化させるのか
孤独感とは、単に一人でいることではありません。
実際の人間関係が、自分の望む人間関係より少ない、親密でない、満足できないと感じる主観的な苦痛を指します。
そのため、大勢に囲まれていても孤独を感じる人がいる一方、一人の時間が長くても、その状態に満足していれば孤独とは限りません。
これまでの研究では、外向性などの性格特性と孤独感に関連があることが知られていました。
しかし、同じ時点で両者を調べただけでは、性格が先なのか、孤独感が先なのかを判断できません。
過去の追跡研究も、対象や分析方法が異なり、結果が一致していませんでした。
そこで研究チームは、オーストラリアのHILDA、アメリカのHRS、オランダのLISSという3つの大規模追跡調査(6万3502人分)を分析しました。
性格は、外向性、協調性、誠実性、開放性、情緒安定性からなる「ビッグファイブ」で評価されました。
このうち誠実性は計画性や責任感、情緒安定性は不安やストレスに振り回されにくい傾向を表します。
今回のポイントは、外向的な人と内向的な人を単純に比べたのではないことです。
研究者たちは、「ある人が普段より外向的だった時期に、4年後の孤独感が普段より低くなっているか」というように、同じ人の中で起きた変化を追いました。
さらに、性格から孤独感への方向と、孤独感から性格への方向を同時に分析し、データセットの結果を統合しました。
その結果、普段より外向性、誠実性、情緒安定性が高かった時期は、4年後の孤独感がわずかに低い傾向がありました。
反対に、普段より孤独感が強かった時期は、4年後の同じ3つの性格特性がわずかに低い傾向を示しました。
では、なぜ両者は双方向に結びついていたのでしょうか。
より詳しい結果を次項で見ていきます。






























