人生の「壁」は自分自身の価値まで揺さぶる
今回の研究が注目したのは、単なる気分の落ち込みではなく「自尊心」です。
自尊心とは簡単にいえば、「自分には価値がある」と自分自身を評価する感覚です。
たとえば試験に落ちても、「今回は失敗した」と考えるだけなら、自分自身への評価までは大きく変わらないかもしれません。
しかし「失敗したのは自分に能力がないからだ」と考えれば、出来事は自分の価値そのものを脅かします。
心理学では、自尊心は他人から受け入れられている感覚や、社会の中での自分の立場とも関係すると考えられています。
そのため、恋人から拒絶されたり、失業によって社会的地位が下がったと感じたりすることは、自尊心にも影響する可能性があります。
研究では、恋愛関係の終了、友人関係の終了、失業、大切な人との死別、重要な試験への不合格のいずれかを最近経験した成人1069人を対象としました。
参加者は研究開始時から24週間後まで計5回、自尊心などを測定する調査に回答しました。
さらに研究チームは、「何が起きたか」だけでなく、「どれほど重大だと感じたか」「予測できたか」「社会的地位が変わったと感じたか」など、出来事に対する本人の受け止め方や、性格特性のビッグファイブについても調べました。
































