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psychology

人生の壁にぶつかったとき、自尊心はどうやって回復するのか?

2026.08.25 07:00:37 Tuesday

生きていれば誰しも、人生の壁にぶつかるときがあります。

恋人との別れ、重要な試験での失敗、突然の失業、親しい友人との絶交、大切な人との死別などです。

こうした出来事に直面すると、「自分はダメな人間なのではないか」と自尊心まで傷ついてしまうことがあります。

では、そこから人の心はどのように回復していくのでしょうか。

スイス・チューリッヒ大学(University of Zurich)は、最近ネガティブな人生の出来事を経験した1069人を約6カ月間追跡し、その後の自尊心がどのように変化するのかを調査。

その結果、大多数の人では自尊心が時間とともに上向く一方、一部では非常に低い状態が続くことが分かりました。

どうして、このような違いが起こるのでしょうか?

研究の詳細は2025年10月3日付で学術誌『European Journal of Personality』に掲載されています。

When Life Throws You a Curve, Chances Are You’ll Do Okay https://www.psychologytoday.com/us/blog/fulfillment-at-any-age/202608/when-life-throws-you-a-curve-chances-are-youll-do-okay
Individual differences in self-esteem trajectories after negative life events: The role of the Big Five personality traits and perceived event characteristics https://doi.org/10.1177/08902070251383960

人生の「壁」は自分自身の価値まで揺さぶる

今回の研究が注目したのは、単なる気分の落ち込みではなく「自尊心」です。

自尊心とは簡単にいえば、「自分には価値がある」と自分自身を評価する感覚です。

たとえば試験に落ちても、「今回は失敗した」と考えるだけなら、自分自身への評価までは大きく変わらないかもしれません。

しかし「失敗したのは自分に能力がないからだ」と考えれば、出来事は自分の価値そのものを脅かします。

心理学では、自尊心は他人から受け入れられている感覚や、社会の中での自分の立場とも関係すると考えられています。

そのため、恋人から拒絶されたり、失業によって社会的地位が下がったと感じたりすることは、自尊心にも影響する可能性があります。

研究では、恋愛関係の終了、友人関係の終了、失業、大切な人との死別、重要な試験への不合格のいずれかを最近経験した成人1069人を対象としました。

参加者は研究開始時から24週間後まで計5回、自尊心などを測定する調査に回答しました。

さらに研究チームは、「何が起きたか」だけでなく、「どれほど重大だと感じたか」「予測できたか」「社会的地位が変わったと感じたか」など、出来事に対する本人の受け止め方や、性格特性のビッグファイブについても調べました。

次ページ約89%では半年の間に自尊心が上向いた

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