世界最古の琥珀を偶然に発見
研究チームは、最初から琥珀を探していたわけではありません。
研究者たちは、中期デボン紀の植物と生息環境を調べるため、中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区にあるホジェルサイト層から石炭を採取していました。
ところが石炭に紫外線を当てたところ、一部に鮮やかな青色の蛍光を発する粒子が見つかります。
これは琥珀などの化石樹脂に見られる特徴の1つです。
そしてチームが約10キログラムの石炭を詳しく調べた結果、合計241個の微小な粒子が回収されました。
粒子の大きさは約0.1~1.5ミリメートルで、その多くは0.5ミリメートルにも満たないものでした。
宝飾品に使われる琥珀のような大きな塊ではなく、注意して探さなければ見落としてしまうほど小さな破片だったのです。
ただし、紫外線で光ったからといって、それだけで琥珀だと断定することはできません。
石炭には、樹脂に似た蛍光を示す別の有機物も含まれているからです。
そこでチームは、赤外線の吸収パターンを調べる赤外分光法や、含まれる有機化合物を特定するガスクロマトグラフィー質量分析法などを用いて、粒子の化学組成を詳しく分析。
その結果、粒子からは化石樹脂に特徴的な化学的性質が確認され、チームは「本物の琥珀である」と結論づけました。
琥珀そのものを直接年代測定したわけではありませんが、琥珀が含まれていた石炭層は、地質学的証拠や化石胞子の研究から約3億8500万年前に形成されたと分かっています。
これまで化学的に確認されていた最古の琥珀は、約3億2000万年前の石炭紀後期のものでした。
今回の発見により、確実な琥珀の歴史は約6500万年も古くなったのです。






























