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※ 画像はイメージです/ Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
paleontology

3億8500万年前の「世界最古の琥珀」を発見

2026.07.17 12:00:46 Friday

「琥珀(こはく)」と聞くと、恐竜時代の昆虫が閉じ込められた、黄金色の宝石を思い浮かべるかもしれません。

しかし今回見つかった琥珀は、恐竜が登場するよりも約1億5000万年も前につくられたものでした。

中国北西部の石炭層から、約3億8500万年前の中期デボン紀に形成された微小な琥珀が発見されたのです。

これは化学的に琥珀だと確認された標本としては世界最古であり、これまでの記録を約6500万年も更新します。

しかも当時は、植物を盛んに食べる昆虫がまだ陸上生態系の主要な存在になっていない時代でした。

それでは、当時の植物は何のために樹脂を生産していたのでしょうか?

研究の詳細は、中国科学アカデミー(CAS)により、2026年7月15日付で科学雑誌『Science Advances』に掲載されています。

Behold, The World’s Oldest Amber – a Record of a World 385 Million Years Ago https://www.sciencealert.com/worlds-oldest-amber-comes-from-a-world-150-million-years-before-dinosaurs A new record holder for the world’s oldest amber discovered in China https://phys.org/news/2026-07-holder-world-oldest-amber-china.html
The earliest amber from the Middle Devonian of China https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.aeh1266

世界最古の琥珀を偶然に発見

研究チームは、最初から琥珀を探していたわけではありません。

研究者たちは、中期デボン紀の植物と生息環境を調べるため、中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区にあるホジェルサイト層から石炭を採取していました。

ところが石炭に紫外線を当てたところ、一部に鮮やかな青色の蛍光を発する粒子が見つかります。

これは琥珀などの化石樹脂に見られる特徴の1つです。

そしてチームが約10キログラムの石炭を詳しく調べた結果、合計241個の微小な粒子が回収されました。

発見された琥珀の実際の画像がこちら

粒子の大きさは約0.1~1.5ミリメートルで、その多くは0.5ミリメートルにも満たないものでした。

宝飾品に使われる琥珀のような大きな塊ではなく、注意して探さなければ見落としてしまうほど小さな破片だったのです。

ただし、紫外線で光ったからといって、それだけで琥珀だと断定することはできません。

石炭には、樹脂に似た蛍光を示す別の有機物も含まれているからです。

そこでチームは、赤外線の吸収パターンを調べる赤外分光法や、含まれる有機化合物を特定するガスクロマトグラフィー質量分析法などを用いて、粒子の化学組成を詳しく分析。

その結果、粒子からは化石樹脂に特徴的な化学的性質が確認され、チームは「本物の琥珀である」と結論づけました。

琥珀そのものを直接年代測定したわけではありませんが、琥珀が含まれていた石炭層は、地質学的証拠や化石胞子の研究から約3億8500万年前に形成されたと分かっています。

これまで化学的に確認されていた最古の琥珀は、約3億2000万年前の石炭紀後期のものでした。

今回の発見により、確実な琥珀の歴史は約6500万年も古くなったのです。

次ページ何のために樹脂を分泌していたのか?

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