明らかになったクラーケン級のタコ
タコといえば、柔らかい体を持つ無脊椎動物です。
そのため死後はすぐに分解され、化石として残ることはほとんどありません。
では、どうやって古代のタコの姿が分かったのでしょうか。
今回の研究の鍵となったのは、タコが持つ「顎(アゴ)」です。
タコのアゴは硬く、獲物を噛み砕くために発達しているため、例外的に化石として残りやすい部分です。
そこで研究チームは、白亜紀後期のタコのアゴ化石27点を対象に解析を行いました。
そのうち12点は、「デジタル化石マイニング」と呼ばれる手法によって新たに発見されたものです。
これは岩石を薄く削りながら内部を撮影し、AIで化石構造を復元する技術で、これまで見えなかった微細な痕跡を可視化できます。
【研究チームによる巨大タコの復元イメージがこちら】
さらに研究者たちは、現生のタコ12種のデータをもとに、「アゴのサイズから体長を推定する式」を作成。
これにより、化石から全身の大きさを高精度で復元することが可能になったのです。
その結果、白亜紀のタコには少なくとも2種が存在し、より新しい種では全長7~19メートルに達したと推定されました。
これは現生のダイオウイカ(約12メートル)を上回り、当時の海の支配者であったモササウルス(約17メートル)にも匹敵するサイズです。
つまり、タコは単なる「柔らかい小型生物」ではなく、当時の海で最大級の存在だった可能性があるのです。

























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