その1:感情のまま反応せず、考えて応答する
誰かから問題を指摘されたとき、私たちは反射的に自分を守ろうとします。
「自分は悪くない」「相手の方こそ問題がある」と言い返したくなることもあるでしょう。
自分を否定されたように感じれば、相手の言葉を最後まで聞く前に、怒りや不満をぶつけてしまうかもしれません。
しかし、感情知能の高い人は、すぐに反撃するのを抑え、相手が何を伝えようとしているのかを考えます。
相手の指摘をすべて正しいと受け入れるわけではありません。
まずは相手の視点から状況を眺め、そのうえで、自分にも改善すべき点があるかを振り返ります。
つまり、相手に言われたことを無条件に受け入れるのでも、反射的に拒絶するのでもなく、その指摘にどの程度の妥当性があるかを冷静に判断するのです。
その結果、自分に非があると分かれば、責任を受け入れることができます。
反対に、相手の指摘が不公平だと判断した場合には、落ち着いて自分の考えを伝えます。
このときも、相手を侮辱したり、人間関係を壊したりするような言い方は避けます。
感情に任せて「反応する」のではなく、状況を理解したうえで「応答する」のです。
一方、感情知能が十分に働いていない場合、指摘された瞬間に責任を相手へ押し返してしまうことがあります。
問題の中で自分が果たした役割を考えず、強い言葉や怒りによって、問題を持ち出した相手を黙らせようとします。
さらに、その後になって「自分はいじめられた」「相手が攻撃してきた」と被害者の立場を取ることもあります。
あるいは、問題を指摘した相手を無視したり、遠回しに困らせたりするかもしれません。
これでは、本来話し合うべきだった問題は解決されません。
むしろ、問題を口にした側が「もう何も言えない」と感じるようになり、人間関係に深い溝が生まれてしまいます。
感情知能の高い人が持つ最初の能力とは、怒らないことではありません。
怒りや不安が湧いたときにも、すぐにそれを相手へぶつけず、一度立ち止まって考えられることなのです。






























