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Credit: canva
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死んだイカに「醤油をかけると踊り狂う」科学的なしくみを解説!

2025.01.07 12:00:04 Tuesday

活いかの踊り丼/ Credit: richayanami – Dancing squid bowl dish in Hakodate(youtube, 2010)

死んでいるはずのイカに醤油をかけると、激しく身をくねらせる凄まじい光景。

これは北海道・函館の「一花亭たびじ」で食べられる「活いかの踊り丼」です。

イカが急に動き出すこの衝撃的な料理は、海外でも「踊るゾンビイカ(dancing zombie squid)」として大きな話題となりました。

しかし、どうして死んだイカに醤油をかけると踊り始めるのでしょうか?

その科学的なメカニズムを解説します。

The mysterious case of Japan’s ‘dancing zombie squid’ https://www.bbc.com/travel/article/20190130-the-mysterious-case-of-japans-dancing-zombie-squid ‘Dancing Squid’ Phenomenon: How Soy Sauce Brings A Dead Creature Back To ‘Life’ (VIDEO) https://www.huffpost.com/entry/dancing-squid-dead-cuttlefish-soy-sauce_n_2663377 Shocktopuss! Horrifying moment squid comes back to life and jumps off plate https://www.dailymail.co.uk/news/article-2023196/Shocktopuss-Horrifying-moment-squid-comes-life-jumps-plate.html

新鮮すぎてイカの色素細胞がヒラヒラ動く

一花亭たびじが提供する「活いかの踊り丼」は、食材の鮮度を追求した日本ならではのメニューです。

日本では古くから、シロウオやエビ、ホタルイカといった魚介類を生きたまま食べる「踊り食い」の文化がありました。

「活いかの踊り丼」は、お客さんの注文を聞いて、水槽で泳いでいるイカをすくい出すところから始まります。

イカは直ちにまな板の上でスピーディーに捌(さば)かれ、頭部から切り離した胴体は職人さんの見事な包丁さばきで、たちまちイカそうめんにされます。

これをイクラやワサビなどの薬味とともに酢飯の上に並べ、さらに頭から下のイカ身を丸ごとドン!と乗っけたら完成です。

ついさっきまで水槽で泳いでいたイカは、ものの1分ほどで丼飯へと変身します。

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まだ色素細胞が動いているのがわかる/ Credit: Travel Thirsty(youtube, 2017)

胴体を切り離したことで脳機能が破損したため、すでに死んでいることは確かです。

しかしあまりに鮮度が高いので、近づいて見てみると、イカの色素細胞がヒラヒラと動いているのがわかりますし、わずかに足をくねらせることもあります。

ただ真に驚くべき現象は、醤油をかけた瞬間に起こります。

醤油を上からタラ〜とかけると、死んだはずのイカが勢いよく足をバタつかせ始めるのです。

イカはすでに死んでおり、脳機能も正常に働いていないので、これは醤油にびっくりして、自らの意思で動かしているわけではありません。

この現象は科学的に言うと、醤油の塩分とイカの細胞との神経反応によって起こるのです。

次ページ死んだイカが踊り始める科学的メカニズムとは?

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