怪獣は「エネルギー」と「生理機能」でも破綻する
しかし問題は、体重と骨の強度だけではありません。
巨大生物にはもう一つの大きな壁があります。
それはエネルギーと生理機能です。
生物は体が大きくなるほど、必要なエネルギー量も増えます。
例えば普通のワニは1日におよそ1000キロカロリー程度のエネルギーを必要とします。
しかし、もしそれをゴジラサイズにまで巨大化させると、必要なエネルギーは桁違いに増えてしまいます。
試算では、毎日数十万キロカロリー以上が必要になる可能性があります。
これは人間の食事に換算すると、ハンバーガーを1日に数千個も食べるような量です。
海の巨大生物であるシロナガスクジラが毎日膨大な量のオキアミを食べ続けるのも、この問題のためです。
しかし陸上では、それほど大量の食料を安定して確保することは極めて困難です。
さらに巨大生物には、体内のシステムにも問題が生じます。
例えば
・血液を体の隅々まで送る循環系
・体の信号を伝える神経系
・体温を調整する仕組み
などです。
体が巨大になるほど血管は長くなり、血液が酸素を運ぶ効率が低下します。
神経信号も体の端まで届くまで時間がかかるようになります。
例えばシロナガスクジラでは、尾を刺激されてから脳がそれを認識するまで数秒かかるといわれています。
もしゴジラほどの巨大生物が存在した場合、反応はさらに遅くなる可能性があります。
さらに巨大な体は熱を逃がしにくくなります。
その結果、体は常に過熱しやすくなり、生きていくこと自体が難しくなります。
つまり巨大生物は
・骨が体重を支えられない
・食料が足りない
・血液や神経が機能しにくい
・体温調節が難しい
という複数の問題を同時に抱えることになるのです。

























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