2050年までに3度上がっていると何が起こる?
文書は、深刻化する気候変動について「人を含む地球上の生命体および将来期待される文明の発展を、永続的に崩壊させる危険のある問題だ」と指摘しています。
この危機を回避する方法は、温室効果ガスの人為的な排出量を減少させ、ゼロ・エミッション産業をいち早く構築すること。
期限は2050年となっており、その時点で地球の平均温度が3度以上高くなっていれば、もはや温暖化を止めることは不可能といいます。
もし3度を越えた場合に主な異変は、以下の3つです。
・サンゴ礁やアマゾンの熱帯雨林、北極などを含む多くの生態系が崩壊の危機に
・その後10億人以上が強制的に移住を余儀なくされ、さらに20億人が水不足の問題に直面する
・亜熱帯地方において農耕が不能になり、世界的な食糧生産の危機に陥る
ここまで深刻化すると、次に起こるのが「人間性の崩壊」です。
アメリカや中国といった大国で内部分裂や紛争が起こり、これまで築き上げてきた国家や法の秩序が瓦解。
こうして文明が消滅し、人の住めなくなった場所が地球上に広がることで人類は滅亡の一途をたどることになります。
文書を作成した元オーストラリア防衛長官のクリス・バリー氏は「第二次世界大戦時のように世界中の国民が総動員して、今度は温暖化を止める産業を作り上げなければならない」と主張しました。
ちなみに、文明が崩壊し、人類が消えた後に地球がたどるシナリオは以下で紹介しています。
そうなる前に、今度は戦争ではなく、世界中が一体となって協力し、地球を守らなければならないでしょう。
本記事は、2019年6月5日に掲載した記事を再編集したものです。