ロマネスコ・カリフラワーは自然界に見られるフラクタル
フラクタルとは、部分と全体とが同じ形から成り立っている図形のことです。
三角形の中に三角形が無限に作られる「シェルピンスキーのギャスケット」などが有名でしょう。
どれだけ拡大しても延々と同じ画像が無限ループするという不思議な動画も、フラクタルの理論によって作られています。
そして、このフラクタルは自然界にも存在します。
氷の結晶や木の枝などがその例です。
そして植物のフラクタルで最も有名なのが「ロマネスコ」です。
多くの植物は、茎の頂点にはつぼみができ、いずれ花を咲かせます。
ところがロマネスコはつぼみが成長しきる前に、別のつぼみがどんどん生まれてきます。
つぼみの発生が短期間で何度も繰り返されることでフラクタルとなり、複数の円錐形が集まったように見えるのです。
ではどうしてロマネスコだけが、このような異常増殖を繰り返し、フラクタルを形成するのでしょうか?
研究チームはカリフラワーに似た構造をもつ別の植物を遺伝子操作し、強制的にロマネスコのようなフラクタルを生み出すことで、原因となるメカニズムを特定しました。