画像
Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
animals plants

サルに「ペットを飼う行動」の進化的起源を発見か

2026.08.02 21:00:18 Sunday

私たちは、なぜ犬や猫を家族のようにかわいがるのでしょうか。

食べ物や安全を得るためではなく、ただ一緒にいたい、触れたい、世話をしたいと感じる関係は、人間だけが持つ特別な文化にも見えます。

ところが自然界では、サルや類人猿が別種の動物をなでたり、毛づくろいをしたり、一緒に遊んだりする姿が繰り返し観察されてきました。

英オックスフォード大学(University of Oxford)は今回、こうした異種間交流を初めて包括的に分析し、人間のペット飼育につながる行動的な土台が、ヒト以外の霊長類にも広く存在する可能性を示しました。

研究の詳細は2026年7月21日付で学術誌『Primates』に掲載されています。

Monkey friendships with dogs, deer, and pigs offer clues to the evolutionary origins of pet-keeping https://www.ox.ac.uk/news/2026-07-29-monkey-friendships-with-dogs-deer-and-pigs-offer-clues-to-the-evolutionary-origins Monkeys sometimes have ‘pets’ like humans https://www.popsci.com/environment/monkeys-have-pets-evolution/
Heterospecific social behavior in primates: insights into the evolutionary roots of pet-keeping https://doi.org/10.1007/s10329-026-01281-0

別種の動物をなで、遊び、育てるサルたち

異なる動物が一緒に行動すること自体は、自然界では珍しくありません。

複数種の動物が集まれば、餌を見つけやすくなったり、捕食者に早く気づけたりするからです。

しかし、今回の研究が注目したのは、そうした目に見える利益を得るためとは考えにくい社会的な交流でした。

研究チームは、科学文献から303件、メディア資料から58件、霊長類研究者へのアンケートから66件、合計427件の事例を収集。

そこには88種の霊長類と127種の交流相手が含まれ、相手のうち55種は霊長類以外の動物でした。

たとえばタイでは、ベニガオザルが飼いイヌの毛づくろいをしていました。

スリランカではラングールの仲間がオオリスを優しくなで、中国では若いウンナンシシバナザルが飼育されたブタと遊んでいました。

実際にサルが他種の動物たちと交流している画像がこちら

さらにブラジルでは、野生のフサオマキザルの群れがマーモセットの赤ちゃんを受け入れ、少なくとも10カ月にわたって世話をした事例も報告されています。

行動別では、遊びが139件、毛づくろいが136件で、どちらも特に多く確認されました。

幼い霊長類は別種の動物と遊ぶことが多く、大人のメスでは毛づくろいが多い傾向がありました。

一方、記録されたデータの統計分析では、大人のオスは大人のメスよりも友好的な異種間交流を示す可能性が低いという結果でした。

次ページ「ペット」そのものではないが、必要な土台はあった

<

1

2

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

動物のニュースanimals plants news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!