道具を用途で使い分ける牛を発見

研究者が目にした動画には、古い熊手で背中を掻く一頭のペット牛「ヴェロニカ」が映っていました。
その映像を撮影したのは、有機農家でありパン屋でもある飼い主で、彼女の背中掻きは家族にはおなじみの光景でした。
研究者たちは、これが「牛による道具使用なのではないか?」と考え本格的な調査を行うことにしました。
調査にあたり用意されたのは、一本のシンプルなデッキブラシです。
片方には硬い毛(ブラシの部分)、もう片方には木の棒だけという、はっきり性質の違う両端を持つ道具です。
研究者たちはこのブラシを何度も地面に置き、毛の向きや位置を変えながら、ヴェロニカがどちらの端を口でくわえ、体のどの部位を掻くのかを丁寧に記録しました。
当初は牧草地でしばらく待つことになると覚悟していましたが、ほうきを置いた途端にヴェロニカはすぐそれを拾い上げて使い始めたといいます。
このやりとりを七回のセッションに分けてそれぞれ十回ずつくり返し、その中で合計七十回の試行の中から七十六回もブラシを道具として使った場面が記録されました。
観察の結果、ヴェロニカは背中や腰など皮膚が厚く、しっかりこすりたい場所ではブラシの毛が付いた側を使っていました。
一方で、乳房やお腹、肛門の周囲など、柔らかくて敏感な場所では、木の棒の端で軽くつついたり押したりすることが多かったのです。
単に「たまたま当たった端で掻いている」のではなく、「どの場所にどちらの端を使えばよいか」を選び分けているようなパターンが見えてきました。
さらにヴェロニカは、ブラシを口と大きな舌でカーペットのように持ち上げ、歯の間できゅっと固定してから、頭と首を器用に動かして自分の体の後ろ半分にブラシを運びます。
背中側では広い範囲を力強くゴシゴシとこすり、お腹側では狭い範囲を慎重にツンツンと突く動きが多く見られました。
この「力加減」と「動かし方」の違いも、ただの偶然にしてはできすぎに見えます。
補足図では、ブラシ端と棒端の使い分けや、狙った部位ごとの違いがまとめられており、ヴェロニカの行動がランダムなものではなさそうだと示されています。
研究チームはこれらの結果から、ヴェロニカの行動が「一本の道具の異なる部分を別々の目的で使う、多目的ツール使用」であると解釈しました。
人間が孫の手のカーブや向きを変えながら「ここをこう掻くと気持ちいい」と選んでいるのと、構造としてはよく似ています。
自分の体のかゆみを狙って道具を向けるこうした行動は、「自分の体を相手にした道具使用」としても、動物行動の中では珍しいタイプです。
一本の道具の両端を、場所ごとに使い分ける行動は「多目的ツール使用」と呼ばれ、チンパンジー以外の動物ではほとんど知られていなかったタイプです。

























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