-269〜1126℃の間で熱膨張しない新材料
新しい材料「Sc 1.5 Al 0.5 W 3 O 12」は、スカンジウム、アルミニウム、タングステン、酸素で構成されています。
当初研究チームは、バッテリー関係の研究を行うためにそれらを扱っていました。
ところが偶然にも安定する組成を発見。しかもそれは「非常に熱膨張しにくい」という性質があったのです。
そこでチームは、オーストラリア原子力科学技術機構(ANSTO)の解析装置を利用することにしました。
その結果、「Sc 1.5 Al 0.5 W 3 O 12」は、-269〜1126℃の間で熱膨張ゼロだと分かりました。
これは絶対零度に近い環境でも、マッハ5で飛行する超音速航空機に加わる熱を受けたとしても、全く同じ体積を維持しているということです。
これまでに発見された最も熱的に安定した材料の1つだと言えるでしょう。