7人に1人とも言われる「算数のつまずき」

教室を見回すと、同じ授業を受け、同じ宿題をこなしていても、算数のテストになると毎回高得点をとる子と、頑張っているのになかなか点が伸びない子がいます。後者の子は、自分なりに真剣に取り組んでいるのに、「どうして自分だけできないのだろう」と感じてしまいやすいです。
しかし過去に行われた調査では、算数や数学の学びに特有のつまずきをもつ子どもは、学校に通う子どもの4〜14%ほどと推定されています。
これは最大で約7人に1人の割合であり、単純に世界人口に換算すれば膨大な数に及びます。
そうなると自然に疑問が浮かびます。
もしこの数値が正しいなら、算数でのつまづきは単に子供の「一生懸命さの不足」や「努力不足」で説明がつくものなのでしょうか?
もしそうなら「努力しているのに算数でつまづく」という人は理論上いない優しい世界になるはずです。
しかし現実は違います。
過去に報告された調査には、算数につまづく生徒の中には、大きな努力を払っているにもかかわらず、5+7=12などのたし算や4×6=24 などの掛け算の技術習得に長年苦労し続ける例や、いつまでも指を数えたり、紙に点を打ったりして計算し続けている子供がいるとされています。
また興味深いことに、算数が苦手な子供のIQは必ずしも低いわけではないという研究結果も報告されています。
ただ既存の研究は、計算問題の正解率などが重視されており、「まちがえたあとの立て直し方」や「問題のむずかしさに応じた慎重さの調整」といった部分は見過ごされがちになっていました。
そこで今回の研究チームは、これまでの研究ではあまり注目されてこなかった心の中のプロセスにも切り込むとともに、脳回路レベルでの違いも調べることにしました。
もしこれらに共通点があるなら、算数の成績が振るわない理由をより深く知ることができるはずです。

























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