超簡単な問題から見えてきた「算数が苦手な子」の性質

研究ではまず子供たちの中から算数が苦手なグループの特定が行われました。
具体的には計算問題の正確性と速度を確かめるテストをしてもらい、下位25%を算数が苦手なグループとし、それ以外を算数が比較的できるグループとしました。
あまりにも分け方が雑だと思う人がいるかもしれませんが、今回の研究は数学が「苦手な子供たち」に焦点をあてており、調査を行うには「苦手な子 VS 苦手ではない子」と分類するのが理にかなっているのです。
次に両方のグループの脳活動をfMRI(脳の働きを画像で見る検査)で調べながら「どちらの数が大きいか当てるゲーム」をしてもらい、そのときの正解・不正解と反応時間から、「どれくらい慎重に考えているか」「まちがえたあとにどれだけ行動を変えているか」といった行動パターンを調べました。
「どちらの数が大きいか当てるゲーム」は簡単なレベルでは
「2」と「7」
「●●」と「●●●●」
などが表示され、子どもたちはどちらが大きいかを答えます。
しかし難しいレベルになると比べる対象が
「6」と「7」
「●●●●●●●●●●●」と「●●●●●●●●●●●●」
のように、両者の差がとても狭くなります。
それでも、このゲームの正解率そのものは、算数が苦手なグループとそうでないグループで大きくは変わりませんでした。
「いやいや、小学生で「6 と 7」や「丸の多さが」がわからない子なんていないでしょ?」と思うかもしれません。
もちろん、ふつうのテストで「6 と 7のどっちが大きい?」や「丸の数はどっちが多い?」と聞かれて、いつまでも迷う小学生はほとんどいません。
でも今回のゲームでは、数字が一瞬だけ表示され、すぐにボタンで答えなければならないような“スピード勝負”の条件になっています。
さらに問題は連続して出され、わざと簡単な問題と難しい問題が混ざるように設計されています。
結果、正解率そのものは算数が苦手な子とそうでない子で大きな差はなかったものの、細かな中身にはっきりとした差がみえてきました。
たとえば算数が苦手ではないグループの子供たちは、数字の問題がむずかしくなると自然とスピードを落とし、「少し慎重に考えよう」というモードに切り替えていました。
また、一度まちがえた直後の数字の問題では、さらにゆっくり目に正解を選ぶようになっていました。
ところが、苦手な子どもたちは、数字の問題がむずかしくなっても、またミスをしたあとでも、あまりペースを変えずに答え続けることが多かったのです。
(※点の集まりで比べる問題では、こうしたの差はほとんど目立たず、数字の問題だけでみられた違いです)
こういうと「やっぱり、やる気の問題だったのでは?」あるいは「算数が苦手な子はやる気もなくて適当に答えただけでは?」と思うかもしれません。
しかし算数が苦手な子が何事にもやる気がないだけならば、「苦手な子 VS 苦手ではない子」でほとんど平均点が変わらないという結果は矛盾してしまいます。
そこで次に研究者たちは「慎重さ」と「まちがえた後」の行動パターンの変化を、数理モデル(反応のクセを数字で分けて見る計算)を組み立てて、「苦手な子 VS 苦手ではない子」の違いをとくに数字の問題で詳しく調べました。
すると算数が苦手な子では、この慎重さとミス後の立て直しの設定値が、得意な子よりも低い傾向が示されました。
研究者たちもこの点について「数学が苦手な子どもは、問題を間違えた後に戦略を変える可能性が低いことが分かりました。たとえ間違いの種類が異なっていても、それに応じて思考を更新する傾向が見られませんでした。行動を調整することが難しいというこの傾向が、通常の数学能力を持つ子どもと数学学習に課題のある子どもの重要な違いでした。」と表現しています。
さらに脳画像の結果から、数字の問題を解いているときに、実行機能を支える中前頭回の活動の低下が「慎重さの不足」と関連し、ミスに気づいて行動を見直す前部帯状皮質の活動の低下が「ミス後の立て直しの弱さ」と関連している可能性が示されました。
しかし、なぜ数学の問題で苦手な子とそうでない子の差が顕在化したのでしょうか?

























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