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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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ヒトの脳機能は「ある動物を見る」だけで向上すると判明

2026.03.06 07:00:08 Friday

私たちの脳は「鳥」を見ることで鍛えられるようです。

カナダ・ベイクレスト研究教育アカデミー(Baycrest Academy for Research and Education)が、熟練したバードウォッチャーの脳を調べたところ、注意力や知覚に関わる脳の領域がより密で効率的な構造になっていることを発見しました。

つまり、鳥を見分ける経験を積むことで、脳の構造そのものが変化する可能性があるというのです。

研究の詳細は2026年2月23日付で科学雑誌『Journal of Neuroscience』に掲載されています。

Bird watching may build better brains, study says https://www.cbc.ca/radio/quirks/bird-watching-brain-9.7108469 ‘Birdbrain’ benefits: How being an expert birdwatcher may boost cognition https://www.nbcnews.com/health/health-news/birdwatching-birding-brain-boost-cognition-research-rcna259945
The tuned cortex: Convergent expertise-related structural and functional remodeling across the adult lifespan https://doi.org/10.1523/JNEUROSCI.1307-25.2026

鳥を見分ける達人の脳は「より密」だった

研究チームは今回、成人58人を対象に、の構造と活動を調べました。

参加者は2つのグループに分けられました。

・熟練したバードウォッチャー:29人

・初心者:29人

両グループは年齢や性別をできるだけ一致させたうえで比較されています。

MRIによる脳スキャンの結果、熟練したバードウォッチャーでは「注意」「知覚」「視覚認識」「記憶」などに関わる脳領域の組織がより密で複雑な構造になっていました。

研究では「平均拡散率(Mean Diffusivity)」という指標が使われています。

これは脳内で水分子がどの程度自由に動けるかを示すもので、値が低いほど神経組織が密で複雑であることを意味します。

その結果、熟練者の脳ではこの値が低く、神経回路がより効率的に組織化されている可能性が示されました。

さらに興味深いことに、この構造の違いは実際の能力とも関係していました。

脳の構造がより密な人ほど、鳥の種類をより正確に識別できたのです。

つまり、脳の変化は単なる偶然ではなく、鳥の識別能力と密接に関係している可能性があります。

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