石油は「古代のプランクトン」から生まれた?
地球上の石油の大半は、もとをたどれば古代の海にいたプランクトンに由来します。
プランクトンは、光合成によって陽の光を栄養素に変えながら生きていました。
ところが、海底に沈んだプランクトンの死骸は、酸素がほとんどないために分解されなかったのです。
すると、エネルギーを豊富に溜め込んだプランクトンの死骸が、有機物や無機物を含む泥や砂と混じりながら、堆積層の中に沈んでいきました。
数百万〜数億年という気の遠くなるスパンをかけ、堆積物が量を増しながら、さらに深部まで沈んでいきます。
深さ3000mほどに達すると、下からの地熱と、上からの圧力にサンドイッチされたことで分解が始まり、プランクトンの堆積物は「炭水化物」へと変わっていきました。
こうして最初にできたのが「油母(ゆぼ、ケロジェン)」というロウに似た固形物です。
これがさらに分解されると炭水化物が液状化し「石油」となります。
このとき、地熱の温度が高すぎると、分解されすぎて全部がメタンになってしまいます。
深さや圧力の条件がほどよい場所でこそ、石油は作られるのです。
では、生成された石油はどんな場所で採取できるでしょうか?