地球最古の衝突クレーターとは?

これまで、地球における最古の隕石衝突クレーターとして知られていたのは、西オーストラリア州にあるヤラババ・クレーター(Yarrabubba crater)でした。
このクレーターは直径約70キロに達し、今から22億2900万年前の隕石衝突で形成されたと考えられています。
では、それ以前の時代には、隕石の衝突はなかったのでしょうか?
実際には、地球の形成期(約45億年前)には、証拠こそ見つかっていないものの、隕石衝突が頻繁に起こっていたと考えられています。
月の表面には無数のクレーターが残っており、それらの多くは40億年以上前に形成されたものです。
地球も同じように多くの衝突を受けたはずですが、地球の表面はプレートの動きや風化、侵食によって、古いクレーターの多くが失われてしまったのです。
しかし今回、オーストラリア西部のピルバラ地域で、地球最古となる約35億年前の隕石衝突の証拠が発見されました。
これは地球の歴史を大きく塗り替える可能性を秘めた発見なのです。