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都会の鳥は女性が近づくと男性相手より1メートル早く逃げ出すと判明

2026.05.03 22:00:13 Sunday

ネコなどの動物に簡単に近づけて撫でたり出来る人がいる一方で、近づくとすぐ逃げられてしまうという人がいます。

こうした動物の反応は、近づき方や服装などに理由があるのでしょうか?

ネコについてはわかりませんが、最近イタリア・トリノ大学(University of Turin)を中心とした研究チームから、鳥たちの警戒行動について興味深い報告がなされました。

この研究によると、ヨーロッパの都市部に生息する鳥類37種、2,500件を超える観察データから鳥たちは一貫して、男性が近づくときよりも女性が近づくときの方が、およそ1メートル早く逃げ出す傾向が示されたというのです。

この傾向は、調査が行われた5カ国すべてで一貫していました。

私たちの日常に溶け込んでいる都会の鳥たちは、人間の性別に関連する何らかの違いに反応しているようです。しかし彼らはなぜ女性だけを警戒するのでしょうか?

この研究の詳細は、2026年2月付けで科学雑誌『People and Nature』に掲載されています。

Sex matters: European urban birds flee approaching women sooner than approaching men https://doi.org/10.1002/pan3.70226

都会の鳥たちの「見えない警戒ライン」

私たちが街中の公園を歩いているとき、近くにいるハトやスズメが突然飛び立つことがあります。逆に近づいてもふてぶてしく飛び立たない鳥もいます。

こうした鳥の行動は、単なる気まぐれではなく、近づいてくる相手を「どれほど危険か」と分析した結果だと考えられます。

野外で生活する生き物にとって、敵との距離を適切に保つことは、生き残るために欠かせない判断の一つです。

この様な生き物の警戒心の強さを測る際、指標として用いられるのが「逃避開始距離(FID: Flight Initiation Distance)」という数値です。

これは、人間などの別の存在が近づいてきたとき、その生き物が逃げ出した瞬間の距離を指します。

この距離が長いほど、生き物はその相手に対してより強い恐怖心や警戒心を抱いていることになります。

今回の研究チームは、こうした動物たちが人間を警戒する条件について、都市に暮らす鳥たちを対象に、ヨーロッパ5カ国の都市部で大規模な野外調査を行いました。

調査では、実験参加者が鳥に向かって一定の速度でまっすぐ歩き、鳥が逃げ出した瞬間の距離を記録しました。

この実験では、鳥の種類、群れの大きさ、鳥自身の性別、周囲の木や茂みの多さ、など様々な要因が考慮され、また、鳥に近づく参加者の条件も、身長や服装ができるだけ近くなるように選ばれ、衣服も白やグレー、黒といった地味な色で統一されました。

さらに、近づく参加者の髪が長い場合は帽子などで隠し、参加者ごとの差ができるだけ小さくなるよう配慮されました。

こうして集められた、37種、2,500件を超える観察データを分析したところ、逃避開始距離について、興味深い要因が複数見つかったのです。

鳥たちは、近づいてくる人間が女性である場合、男性である場合よりも平均して約1メートル遠い位置で逃げ出す傾向があったのです。

この「女性をより警戒する」という現象は、調査が行われた5カ国すべてで一貫して見られました。

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