ペンギンは立っているのに「永遠にしゃがんでいる」

ペンギンが歩くのが下手なのには、ちゃんと理由があります。
普通の鳥(スズメでもニワトリでも)の脚も、私たちが見ている部分は実は「足首から下」で、本当の膝は体に近い位置で羽毛に隠れています。
ペンギンはこれをさらに極端にしています。
私たちが普段「ペンギンの膝」だと思っている場所は、実は足首に相当する関節です。
本当の膝は体の内部に隠れており、常に深く曲がった状態で保たれています。
つまりペンギンは、生まれてから死ぬまでずっとスクワットの底の姿勢で生きているようなものです。
これは水中を泳ぐには都合がいい構造です。
脚を体にぴったり収納できるので、水の抵抗が最小限になる。
でも陸上で歩くには圧倒的に不利です。
ここで疑問が生まれます。
こんなに不利な姿勢で、ペンギンはどうやって倒れずに歩いているのでしょうか?
実はこの疑問への答えとなる手がかりは、1883年から科学者たちの目の前にありました。
イギリスの解剖学者ワトソンが、チャレンジャー号探検航海で集められたペンギンを解剖し、ある奇妙な筋肉を見つけたのです。
胸骨の末端から始まり、左右の脚の脛足根骨(鳥のすねにあたる骨)に伸びている筋肉。
他の鳥には見られない構造でした。
ところがその後、この筋肉の正体はずっと曖昧なままでした。
「これは腹斜筋(お腹の筋肉)の一部の枝でしょう」
「いや、内側下腿屈筋という別の筋肉の浅い部分でしょう」
「いや内側下腿屈筋なのか、外腹斜筋なのかは決めきれない」
というように研究結果も定まりませんでした。
つまり、「何かそこにあるけど、何なのかよく分からない」「名前もない」という状態が100年以上続いていたわけです。
転機が訪れたのは、サンディエゴのシーワールドが研究チームに2羽のマカロニペンギンを寄贈したことから始まります。
医療上の理由で人道的に安楽死された個体で、オス1羽(16歳・4.48kg)とメス1羽(36歳・3.16kg)。
ちなみにメスの36歳は野生では考えられないほどの長寿でした。
研究者たちは、この2羽を徹底的に解剖しました。
最新の保存技術と造影剤で処理された標本を使い、ひとつひとつの筋肉を確認しながら、起始(始まる場所)と停止(終わる場所)、重さを記録していきました。
そして、ついに「あの謎の筋肉」と向き合う時が来たのです。



























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