世界初の完全自動化ファーストフード店が誕生
私たちは、最近のAI・ロボット技術の発展を見て、「いつか人間の仕事はロボットに奪われるかもしれない」と、真剣に考えるようになりました。
そしてついに、調理が簡単なファーストフード店において、その未来予想が実現されたのです。
2023年12月より、完全自動化したサービスフード店「カリエクスプレス・バイ・フリッピー(CaliExpress by Flippy)」がオープンしたのです。
今のところメニューは3点(ハンバーガー、チーズバーガー、フライドポテト)だけですが、タッチパネルで注文すると、すべての工程をロボットが調理して、熱々のハンバーガーを提供してくれます。
ロボットが作ると言っても、それは冷凍食品の工場のようなものではありません。
単に完成品を温めて提供するのではなく、フライドポテトを油で揚げ、ハンバーグを焼くことまでしっかりと店内のロボットが行うのです。
一般的なファーストフード店で従業員が行っている調理を、そのままロボットが行い、出来立てのハンバーガーセットを提供してくれるというわけです。
例えば、ハンバーガーを作るロボットは、注文が入ると、高品質の牛肉(和牛)を挽いてミンチにし、パティを作るところから始めるようです。
そしてそのパティをロボットが上手にひっくり返しながらグリルで焼くのです。
Miso Robotics社の2021年の動画では、既にロボットがグリル上のパティやバンズ、他の食材を見分けている様子を確認できます。
またフライドポテトを作るロボットは、ポテトをフライヤーに投入して調理します。
そしてポテトが十分に揚がると、ロボットアームが、まるで人間のようにバスケットを上下に振って余分な油を切ってくれます。
もちろん、世界初の全自動ファーストフード店とはいえ、人間の従業員が全くいないわけではありません。
最新の紹介動画では、盛り付けの時など調理以外の部分で、人間がいくらか手伝っている様子を確認できます。
それでも基本的には、人間の従業員はロボットの調理をチェックしたり修正したりするために働いており、新しいお店は通常のファーストフード店よりもはるかに少ない人数で運営されます。
Miso Robotics社は、「従業員には平均以上の賃金を支払う」と述べており、このお店で働いてみたい人は多いかもしれませんね。
完全自動化ファーストフード店「カリエクスプレス・バイ・フリッピー」は、2023年12月以来、完全予約制でオープンしており、その後、グランドオープンする予定です。
ロボットたちに一般的なレストランを任せることはまだ難しそうですが、今後ファーストフード店レベルであれば、完全自動化されていく可能性はあるでしょう。