一方のオスによるレイプだった可能性⁈
スタック氏によると、ザトウクジラAとBの健康状態には明らかな差が確認できるといいます。
より体の大きなBは至って健康で、見た目にも目立った外傷や病気の兆候は認められていません。
しかしながらAの方は不健康にやせ細っており、体表面には寄生虫による感染が見られ、体全体の色も白っぽくくすんでいたのです。
また写真からも明らかですが、クジラA(下)は顎にひどい損傷を負っていました。
怪我の原因は明らかではありませんが、研究者は大型船舶との衝突によって起きるクジラの怪我に似ていると話します。
こうした怪我は致命傷ではなかったとしても、結果的に数カ月程度でクジラの命を奪うことになります。
そのため寄生虫の量や身体の状態からみても、クジラAはすでに瀕死の状態にあった可能性が高いようです。
つまりAはBの行動に対して何も抵抗できない状態にありました。
またAは身体をS字に曲げている様子が見られますが、これはストレスの多い状況下でクジラが取る体勢であるという報告があります。
このことからAはBの行為を嫌がっており不本意な性行為だった可能性があるのです。
ただ、それもこれも結論を急ぐ段階にはまだないようです。
スタック氏は今後、ザトウクジラの交尾行動の観察例を増やすことで、同性愛がオスとメスとの交尾と同じくらいに普遍的なものなのか、それとも極めて珍しい例外なのか、また同性愛にはどんな目的があるのかを明らかにしたいと考えています。
もしかしたらクジラにもネクロフィリアって存在してるのか…
”愛” どこへ!?