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※ 画像はイメージです/ Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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マルハナバチの女王が「水中でも生存できる秘密」を解明

2026.03.16 17:00:56 Monday

マルハナバチは巣を地面の中につくることで知られます。

しかしそのせいか、突然の大雨などに見舞われると、巣が水没することがあるのです。

普通に考えれば、女王も含めて全滅すると思われるでしょう。

ところが、2024年の研究で、マルハナバチの女王は水中に沈んでも生き延びられることが発見されていました。

その一方で、なぜ水中でも生存できるのか、その仕組みまではわかっていませんでした。

そんな中、カナダ・オタワ大学(University of Ottawa)の最新研究で、マルハナバチの女王が水中で呼吸を続けられることを新発見したのです。

研究の詳細は2026年3月11日付で科学雑誌『Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences』に掲載されています。

We Finally Know How Bumblebee Queens Can Survive Underwater For Days https://www.sciencealert.com/we-finally-know-how-bumblebee-queens-can-survive-underwater-for-days Queen bees survive winter flooding by breathing underwater https://phys.org/news/2026-03-queen-bees-survive-winter-underwater.html
Diapausing bumble bee queens avoid drowning by using underwater respiration, anaerobic metabolism and profound metabolic depression https://doi.org/10.1098/rspb.2025.3141

冬を越せるのは「新女王」だけ

マルハナバチの社会では、冬を越して生き残るのは新たに即位した女王だけです。

秋になると新しい女王は土の中に潜り込み、春まで休眠状態に入ります。

この状態は「ディアポーズ(休眠)」と呼ばれ、発育や代謝が大きく低下します。

しかし地下の巣は、新女王にとって必ずしも安全ではありません。

大雨や雪解け、地下水の上昇によって巣穴が水没する可能性があるからです。

休眠中のハチは活動が非常に鈍く、突然の洪水から逃げ出すことはほぼ不可能です。もし水に沈めば、多くの昆虫は短時間で溺れてしまいます。

ところが北米に生息するマルハナバチの一種「ボンブス・インパティエンスBombus impatiens)」の女王は、最大1週間以上水中に沈んでも約90%が生存することが報告されていました。

しかし、なぜそれが可能なのかは長く謎でした。

そこで研究チームは、その秘密を調べるため実験を行いました。

女王は水中でも「呼吸」していた

チームは健康なコロニーから女王を採取し、低温で暗い環境に置いて人工的に休眠状態を作りました。

その後、女王を密閉された測定チャンバーに入れ、水を満たして完全に水中に沈める実験を実施。水没時間は数時間から最長8日間です。

チームはその間、ハチの体から出入りする気体を測定しました。特に注目したのは、呼吸の指標となる「二酸化炭素(CO₂)」です。

すると驚くべきことが分かりました。

水中に沈められている間も、女王は少量ながら二酸化炭素を放出し続けていたのです。

さらに水中の溶存酸素量はわずかに減少していました。これはハチが水から酸素を取り込んでいることを意味します。

つまり女王は、完全に水没していても水中で呼吸を続けていたのです。

ただし呼吸量は通常より大幅に少なく、体の代謝も大きく低下していました。

次ページ生存を支える「3つの仕組み」

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