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生涯独身の最期は既婚者と比べて不利じゃない / Credit:Canva
psychology

生涯独身でも「人生の最期」は不利じゃない、4万人研究で判明

2026.03.12 06:30:44 Thursday

「独身だと将来が不安、孤独な最期を迎える」といったイメージが語られることは少なくありません。

ですが、本当に結婚していない人は終末期に不利なのでしょうか。

米ボストン大学(Boston University)の研究チームは、高齢者の終末期ケアの質と人間関係のあり方の関係を大規模データで分析し、結婚していないこと自体が一律に不利とはいえないことを示しました。

この研究は2025年7月25日に『The Journals of Gerontology: Series B』に掲載されました。

The Good Deaths of People Who Never Marry https://www.psychologytoday.com/us/blog/living-single/202603/the-good-deaths-of-people-who-never-marry
Social relationships and end-of-life quality among older adults in the United States: the impacts of marital, kinship, and network ties https://doi.org/10.1093/geronb/gbaf135

生涯独身でも「人生の最期」は不利ではない

人生の最期は、本人の体調だけでなく、周囲にどんな人がいて、どのように支えてくれるかにも大きく左右されます。

特に終末期には、痛みや息苦しさへの対応、身の回りの世話、医療方針の説明や意思決定への参加など、多くの場面で家族や近しい人の関わりが重要になります。

そこで研究チームは、結婚している人、再婚している人、離婚している人、配偶者と死別した人、一度も結婚したことがない人で、人生最後の1カ月のケアの質に違いがあるかを調べました。

加えて、子どもの有無だけでなく、きょうだいや家族以外も含む人間関係の広がりが、終末期の質とどう関わるかも分析しています。

使われたのは、米国の高齢者を対象にした大規模調査「National Health and Aging Trends Study」の2011年から2022年までのデータです。

対象となったのは、65歳以上で亡くなった人(3万9012人)たちで、終末期の様子は、配偶者や子ども、親族、介護職員など、本人の最期をよく知る代理回答者が報告しました。

研究では、終末期ケアの質を10項目で評価しています。

具体的には、ケア全体の質、呼吸困難や痛み、不安や悲しみへの対応、医療の連携、本人の意思を反映した決定、本人の希望に沿ったケア、説明の十分さ、身の回りのケア、尊重ある扱いなどです。

その結果、目立って不利だったのは離婚者でした。

離婚者は、既婚者や死別者に比べて「とても良いケア」を受けたと評価されにくく、身の回りのケアも十分に満たされにくい傾向が見られました。

一方で、一度も結婚していない人については、少なくともこの研究では、既婚者に比べて一律に不利だとは示されませんでした。

また、子どもがいることも、それだけで終末期ケアを良くする決定打にはなりませんでした。

つまり、この研究が示したのは、「結婚していないと終末期ケアが悪くなる」とは単純にはいえないということです。

では、どのような要素が“安らかな最期”に影響するのでしょうか。

次ページ最期を支えるのは「配偶者の有無」より人間関係の形

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