生涯独身でも「人生の最期」は不利ではない
人生の最期は、本人の体調だけでなく、周囲にどんな人がいて、どのように支えてくれるかにも大きく左右されます。
特に終末期には、痛みや息苦しさへの対応、身の回りの世話、医療方針の説明や意思決定への参加など、多くの場面で家族や近しい人の関わりが重要になります。
そこで研究チームは、結婚している人、再婚している人、離婚している人、配偶者と死別した人、一度も結婚したことがない人で、人生最後の1カ月のケアの質に違いがあるかを調べました。
加えて、子どもの有無だけでなく、きょうだいや家族以外も含む人間関係の広がりが、終末期の質とどう関わるかも分析しています。
使われたのは、米国の高齢者を対象にした大規模調査「National Health and Aging Trends Study」の2011年から2022年までのデータです。
対象となったのは、65歳以上で亡くなった人(3万9012人)たちで、終末期の様子は、配偶者や子ども、親族、介護職員など、本人の最期をよく知る代理回答者が報告しました。
研究では、終末期ケアの質を10項目で評価しています。
具体的には、ケア全体の質、呼吸困難や痛み、不安や悲しみへの対応、医療の連携、本人の意思を反映した決定、本人の希望に沿ったケア、説明の十分さ、身の回りのケア、尊重ある扱いなどです。
その結果、目立って不利だったのは離婚者でした。
離婚者は、既婚者や死別者に比べて「とても良いケア」を受けたと評価されにくく、身の回りのケアも十分に満たされにくい傾向が見られました。
一方で、一度も結婚していない人については、少なくともこの研究では、既婚者に比べて一律に不利だとは示されませんでした。
また、子どもがいることも、それだけで終末期ケアを良くする決定打にはなりませんでした。
つまり、この研究が示したのは、「結婚していないと終末期ケアが悪くなる」とは単純にはいえないということです。
では、どのような要素が“安らかな最期”に影響するのでしょうか。






























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