夏の「ビタミンD」不足解消は、誰にでも当てはまるわけではない
ビタミンDは、カルシウムやリンなどの吸収を助け、骨や筋肉を正常に保つために重要な栄養素です。
魚などの食品から摂取できるほか、皮膚が太陽光に含まれる紫外線B波を受けることでも作られます。
そのため一般には、日照時間の短い冬に減り、日差しの強い夏に再び増えると考えられています。
しかし、皮膚でビタミンDを作る効率は誰でも同じではなく、年齢や肌の色などが関係している可能性があります。
そこで研究チームは、英国北部に暮らす65歳以上の高齢者と、少数派民族的背景を持ち、フィッツパトリック分類IV~VIに該当する18歳以上の成人を調査しました。
フィッツパトリック分類とは、紫外線を浴びたときの肌の反応などをもとに皮膚を6段階に分ける指標で、IV~VIは比較的色素の濃い皮膚に当たります。
データは、ビタミンD補充試験に参加する候補者を選ぶため、2024年12月から2025年8月までに行われたスクリーニングから得られました。
すでにビタミンDサプリメントを摂取していた人などは除外され、最終的に299人が解析対象となりました。
そして参加者は指先から少量の血液を採り、研究チームは体内のビタミンD状態を示す「25-ヒドロキシビタミンD」を精密に測定。
主要な分析では、血中濃度が50nmol/L未満の人を「不足または欠乏」としてまとめて集計しました。
その結果、65歳以上では54.8%、肌の色が濃い少数派民族的背景を持つ成人では72.1%が50nmol/L未満でした。
さらに、月別に見ても夏に向けた明確な改善は確認されませんでした。
では、夏のデータは具体的にどのような状態だったのでしょうか。より詳細な結果を次項で見ていきます。

































