見た目では分からない「もう1つの種」
今回研究対象となったのは、日本に生息する希少な渡り鳥「イイジマムシクイ(Phylloscopus ijimae)」です。
この鳥は、東京の南に位置する伊豆諸島と、そこから南西約1000kmにあるトカラ列島という、限られた地域にのみ生息しています。

従来、これらの個体群は同じ種と考えられてきました。
しかし研究チームは約10年前、DNA配列の違いから両者が明確に異なる可能性に気づきます。
その後、現地調査や博物館標本の比較、そして全ゲノム解析などを組み合わせた詳細な研究が進められました。
その結果、トカラ列島の個体群は伊豆諸島のものとは遺伝的に大きく異なり、さらに鳴き声にも一貫した違いがあることが確認されました。
興味深いのは、外見上の違いがほとんど見られない点です。
羽の色や体の大きさなどはほぼ同じで、人の目では区別できません。
それでも遺伝子と鳴き声という「見えない特徴」が、両者を別種と裏付けたのです。
この結果を受け、研究者たちはトカラ列島の個体群を新種「トカラムシクイ(Phylloscopus tokaraensis)」として正式に記載しました。
また、日本国内で新種の鳥が発見されたのは、1981年に記載されたヤンバルクイナ以来45年ぶりとなります。





























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